UIデザイナーの仕事内容・平均年収・必要な資格やスキルなどを解説します。また、向いている人の特徴やキャリアパス、将来性についても詳しく書いているので、これからUIデザイナーを目指す人はぜひ参考にしてください。
目次
- 1. UIデザイナーの主な仕事内容
- 2. UIデザイナーの年収
- 3. UIデザイナーの求人・案件について
- 4. UIデザイナーに必要な知識・スキル
- 5. UIデザイナーの資格
- 6. UIデザイナーになるには
- 7. UIデザイナーに向いている人
- 8. UIデザイナーの需要・将来性
- 9. UIデザイナーのキャリアパス
- 10.フリーランスのUIデザイナーとして働くには
1. UIデザイナーの主な仕事内容
UIデザイナーの仕事は、その名の通りUIをデザインすること。UIとはユーザーインターフェースのことで、商品やサービスの中でユーザーが直接触れる部分を指します。具体例をあげると、電子機器の操作パネルやスマホアプリの操作画面などがイメージしやすいでしょう。
UIデザイナーに大切なのは、ユーザーが探している情報に素早く辿り着けるよう、見やすく、使いやすいUIを構築することです。インタビューやテストなどを通してユーザーのニーズ・行動パターンを把握した上で、ボタンはどこに置くか、写真の大きさや配置はどうするか、画面全体の構成・文字フォント・カラーリングなど、様々な要素を考慮してデザインを行います。
UIデザイナーの仕事の流れ
UIデザインを作る前に、クライアントやプロジェクトチームとの打ち合わせを行います。打ち合わせでは、サービスの内容やターゲットを把握し、製作するUIの方向性を決定。その後、ユーザーの操作性やコンバージョン(成果)を意識しながらUI設計を行い、テスト運用を経て完成です。サービスの完成後も適宜見直しを行い、問題があれば修正を行います。
UIデザインは、サービスの内容に関わるものではありません。UXデザイナーやエンジニアが「5段階モデル」に沿って構築したサービスの、最後の段階を担当するのがUIデザイナーです。「UXの5段階モデル」は「戦略」「要件」「構造」「骨格」「表層」の5つのフェーズで構成されますが、UIデザイナーが関わるのは主に「表層(ビジュアルデザイン)」の部分で、場合によっては「構造」「骨格」の業務から携わることもあります。
UXデザイナーとの違い
UXデザイナーはUIデザイナーと近い職種で、「UI/UXデザイナー」と呼ばれることも多くあります。UXデザイナーはUX(ユーザーエクスペリエンス)をデザインする仕事で、ユーザーエクスペリエンスとは、サービスを利用したユーザーが得られる体験(感情・満足度)のことです。
UIデザイナーとUXデザイナーの違いは、業務の範囲の広さです。UXデザイナーは、サービスを利用した人が心地よい体験を得られるように、サービス全体の設計を行います。コンセプトや具体的なサービスの構造設計など、サービス開発に対して包括的に関わっており、マーケティングやWebサイトの解析スキルなどが求められます。一方UIデザイナーは、UXデザイナーの業務の一部かつ最終段階である、ビジュアルデザインを担当します。
より総合的にサービスをデザインしたい人はUXデザイナー、ビジュアルデザインを手掛けたい人はUIデザイナーを目指すとよいでしょう。UXデザイナーについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
関連記事:UXデザイナーの仕事内容から案件提案まで
Webデザイナーとの違い
WebデザイナーはWebサイトをデザインする仕事です。一方UIデザイナーは、アプリなどのデジタルプロダクトも扱っています。Webデザイナーがサイトの見やすさやビジュアルを重視しているのに対し、UIデザイナーはユーザーの操作性や利便性を意識しているという点も違いの一つです。
明確な区別があるわけではありませんが、より機能性を考慮したデザインができるデザイナーをUIデザイナーと呼ぶことが多いでしょう。Webデザイナーについては、以下の記事で詳しく解説していますので、違いがわかりづらい場合はぜひチェックしてみてください。
関連記事:Webデザイナーの仕事内容から案件提案まで
2. UIデザイナーの年収
UIデザイナーは比較的新しい職業であるためか、統計的なデータはありません。求人サイトに掲載されている募集要項からは、おおよその年収が470~800万円であることがわかります。UXデザイナーの業務やコーディングの技術など、UIデザインにプラスしたスキルがあれば、収入アップも期待できるでしょう。
賃金構造基本統計調査によると、デザイナー全体の平均年収は約426万円、労働者全体の平均年収は455万円程度ですので、比較的年収の高い職種と言えるでしょう。
以下の金額は、サイト内の単価診断ツールにて「ブランクなし」での経験年数別の単価目安から算出した、フリーランスのUIデザイナーの年収目安です。そのため、会社員の給料、年収とは単純比較できない点にご留意ください。
実務経験に基づく年収の目安(週5日作業の場合)
・UIデザイナー(実務経験1年未満 )の年収:360万円(30万円/月)
・UIデザイナー(実務経験1年~2年)の年収:432万円(36万円/月)
・UIデザイナー(実務経験2年~3年)の年収:504万円(42万円/月)
・UIデザイナー(実務経験3年~5年)の年収:576万円(48万円/月)
・UIデザイナー(実務経験5年以上 )の年収:684万円(57万円/月)
※上記の金額は目安であり、実際のお支払い額はご自身の経験/スキルなどにより変動します
UIデザイナーの年収については以下の記事でも詳しく解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
関連記事:UI/UXデザイナーの平均年収はどのくらい?フリーランスの方が稼げる?
3. UIデザイナーの求人・案件について
UIデザイナーの求人・案件は企業からの需要も高く、人気があります。スキル要件は比較的高く、未経験の場合は採用されないことが多いでしょう。以下では、UIデザイナー求人・案件の特徴について説明します。
募集している職種・仕事内容
UIデザイナーの求人は、「UI/UXデザイナー」「グラフィックデザイナー」「2Dデザイナー」「Webデザイナー」「Webディレクター」などの職種名で募集が出されています。職務内容からもある程度推測できますが、仕事内容については面接の際などによく確認しておきましょう。
UIデザイナーとして扱うコンテンツはゲーム・アプリ・Webサイトなど、会社によってさまざま。アイコンやバナーなどの作成が主ですが、UXデザインやコーディングなどの業務に関わる場合もあります。
応募資格
UIデザイナーの求人・案件に応募するには、UIデザインに関する実務経験や、各求人の業界における実務経験が必要です。また、UIデザインソフト「AdobeXD」「Figma」「Sketch」などの使用経験を求められるものも多くあります。新卒・アルバイトであれば未経験者の募集も存在しますので、よく探してみてください。
4. UIデザイナーに必要な知識・スキル
UIデザイナーになるには、何を学び、どのようなスキルを身につければよいのでしょうか。UIデザイナーとして必要な知識やスキルについて解説します。
UIデザイナーに必要な知識
UIデザイナーに必要なのは、デザインに関する知識です。学校や参考書などで学べる基礎のデザイン知識に加え、実物のUIから知識を吸収しましょう。たとえば、最近流行しているUIについて調べたり、自分にとって使いやすい、または使いにくいUIを研究したりすることで、ユーザーはどのようなUIを求めているのか知ることができます。
また、UIデザイナーはUXデザインやコーディング(HTML・CSS・JavaScript)に関する知識も得ておくとよいでしょう。職種にこだわらず幅広い業務に対応できる人は、あらゆる会社において有用な人材です。また、自分の業務だけでなく製作全体を見渡すことができるようになるため、プロジェクトメンバーとの連携もしやすくなります。
UIデザイナーに必要なスキル
UIデザイナーには、Adobe「Photoshop」「Illustrator」の使用スキルが必要です。UIデザインに特化した「Figma」「Adobe XD」「InVision Studio」「Sketch」などのソフトが使えるとなおよいでしょう。UIの中にアニメーションや3D素材を盛り込みたいときは、「Adobe Animate」や3Dグラフィックスの制作ソフトを使用するため、こちらのスキルもあると便利です。
技術面とは別に、UIデザイナーとしてUXを見据えたデザインができるか、実装面も考えられたデザインかも重要。また、クリック時の動的コンテンツの挙動を制御できるか、CVRを意識してデザインが作れるかなども、他のUIデザイナーと差別化する上で重要なスキルポイントです。
5. UIデザイナーの資格
UIデザイナーになるために必須の資格はありませんが、就活の際のアピールや、自身の知識を付けるためにとっておいた方がよいものはあります。
まず、UIデザインの現場でよく用いられるAdobe「Photoshop」「Illustrator」のスキルを証明するために、「Photoshopクリエイター能力認定試験」「Illustratorクリエイター能力認定試験」「Adobe認定プロフェッショナル」などの試験を受けておくとよいでしょう。
特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が運営している「Webデザイン技能検定」、Webデザインに関わる幅広い知識やスキルを証明できるため、Web系の会社に就職する人は受験をおすすめします。そのほか「カラーコーディネーター検定試験」など、デザインに関わる資格・検定は、受けておいて損はありません。
6. UIデザイナーになるには
ここでは、UIデザイナー志望者が辿る主な進路を紹介します。UIデザイナーになるためのひとつのモデルケースとして参考にしてください。
専門的な学校に通う
UIデザイナーになるには、デザイン系の専門学校や美術大学に通うのがおすすめです。専門学校ではデザインの基礎や色彩センス、グラフィックソフトのスキルなどを身につけることができます。また、学校によっては就活に必要なポートフォリオの作成を手助けしてくれたり、就職先を紹介してくれたりするため、就活にも有利です。
もちろん一般的な四大卒でもUIデザイナーを目指すことは可能。ただし自分で基礎的なデザインを学んでおくなどの努力は必要でしょう。グラフィック系のデザイナーに比べると、専門的なデザインスキルは強く求められませんが、最低限のスキルは必要です。
UIデザイナーとして就職する
スキルをつけたら、UIデザイナーとしての就職を目指しましょう。学生の場合は在学中に、アプリやWebサイトのデザインを経験しておくと、採用の際にアピールできます。UIデザイナーを募集している会社は、デザイン制作会社や、アプリ・ゲーム・ECサイトなどの自社サービスを持つ事業会社です。サービスの開発からデザインまで全て自社で行う場合と、他社サービスのビジュアルデザインのみを請け負う場合があります。
UIデザイナーと似た職種であるWebデザイナーから転職することも可能です。また、UXデザイナーとしての経験を積んでからUIデザイナーに転職すれば、コンセプトや要件を意識した質の高いUIをデザインすることができるでしょう。
7. UIデザイナーに向いている人
UIデザイナーに向いているのは、以下のような要素を含む人です。
ユーザーの目線に立てる
UIデザイナーに向いているのは、ユーザーの目線に立って仕事ができる人です。UIデザイナーは、どうすればユーザーの利便性を高められるのか、ユーザーは何を求めているのかなど、常にユーザーの目線に立って製作を行います。複雑化しているユーザーのニーズから本質的なものを見極め、UIに反映する力が必要です。
論理的思考ができる
表層にとらわれず論理的な思考ができる人は、UIデザイナーに向いています。UIデザイナーは、UXデザイナーらが「UXの5段階モデル」に従って紡いできたロジックを、「表層(ビジュアル)」の段階で壊してはいけません。サービスの戦略や要件をしっかりと意識しながら、論理的にUIを組み立てることが大切です。
コミュニケーション能力がある
コミュニケーション能力がある人は、UIデザイナーに向いています。UIデザイナーはサービス製作の後半に関わりますが、製作全体に関わるエンジニアやUXデザイナーとの意思疎通も重要な仕事です。相手の意見・要望を正確に把握したり、自分の製作したUIを相手に提案したりなど、スムーズな連携力が求められます。
8. UIデザイナーの需要・将来性
タブレットやスマホの普及により、インターネットでの発信や宣伝が主流になってきた昨今、UIデザイナーの需要は上り調子です。また、求人の増加により現在は売り手市場となっており、まだまだ将来性のある仕事と言えます。
ユーザビリティを考慮したプロダクト作りは当たり前のものになっており、今後も需要のあるスキル。着実に実績を積んでいくことで、長く活躍することができるでしょう。
UIデザイナーの将来性については、以下の記事でも詳しく解説しています。今後求められる役割などにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:UI/UXデザイナーに将来性はある?今後求められる役割とは
9. UIデザイナーのキャリアパス
UIデザイナーの実務を経験した後は、さまざまなキャリアパスを描くことが可能です。
より上流の工程に携わる
製作全体を統括するプロデューサーやディレクターを目指す道もあります。より上流の工程から携わることができるので、よりビジネスサイドの仕事に携わりたい方におすすめです。
UXデザインやマーケティングなどの知識をつけ、少しずつ企画やディレクションに関わっていくとよいでしょう。自ら積極的に別工程に入っていくことで、スキルの幅を広げていくことができますよ。
ゲームデザイナーとして特化する
近年右肩上がりで市場が伸びているゲーム業界。近年はソーシャルゲームでもグラフィックが向上しており、ますますゲームデザイナーの腕が試されるようになっています。3DやCGのデザインスキルを伸ばし、ゲームデザイナーとしてのキャリアを伸ばしていくのもよいでしょう。
フロントエンド開発にスキルを伸ばす
制作に特化したキャリアを歩む場合は、JavaScriptのスキルを伸ばし、フロントエンドエンジニアになるのもおすすめです。デザインから開発まで一気通貫で行える人材は貴重ですので、より収入を上げていくこともできるでしょう。
フリーランスとして独立する
会社での実務経験を武器に、フリーランスとして独立する道もあります。フリーになれば自分の好きな案件を選ぶことができるため、仕事のやりがいは大きいでしょう。仕事のペースなども自由に決められるため、自分の思い描くワークライフバランスの実現が可能。努力次第で収入UPも狙えます。
10.フリーランスのUIデザイナーとして働くには
フリーランスのUIデザイナーとして働くには、先に実務経験を積むことが必要です。基本的には未経験が請け負えるフリーランス案件はありません。
UIデザイナーはデザインスキルだけでなく設計力、問題解決能力といったスキルが求められ、フリーランスとして働く際はこれらのスキルや経験があることが前提となるからです。
設計力とはユーザーにとって「見やすい」「使いやすい」UIを作るスキルのこと。テストの結果を基に改善点を考え、試行錯誤を繰り返してニーズに合うものを作ることが求められます。実務に携わる際は、ユーザーの視点に立つ、柔軟に対応するといった姿勢を心がけ、フリーランスとして業務委託を受ける際に実績をアピールできるようにしましょう。
デザイナーとしての実務経験はあるが、UIデザインの経験が乏しいという場合は、クラウドソーシングで実績を積むのもよいでしょう。スキルレベルにもよりますが、エージェントに相談するとマッチする案件を紹介してくれるか
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