クリエイター職種図鑑 グラフィックデザイナー


グラフィックデザイナーの仕事内容・平均年収・必要な資格やスキルなどを解説します。また、向いている人の特徴やキャリアパス、将来性についても詳しく書いているので、これからグラフィックデザイナーを目指す人はぜひ参考にしてください。

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目次

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1. グラフィックデザイナーの主な仕事内容

グラフィックデザイナーは、一般的には雑誌や広告、パッケージ、ロゴなどさまざまな商品や印刷物のデザインをするのが仕事。近年は、ゲーム業界でもグラフィックデザイナーの活躍の場が広がっており、人気のある職種です。

グラフィックデザイナーの仕事内容は主に紙媒体を中心とした広告とゲーム関連に大別できます。広告系グラフィックデザイナーとゲームグラフィックデザイナーに分けて、それぞれの仕事内容を見ていきましょう。

広告系グラフィックデザイナー

紙媒体を中心としたグラフィックデザイナーの仕事は、新聞・雑誌の広告枠や、ポスター・配布チラシなどのプロモーションツール、ロゴマークや名刺の作成など幅広い媒体のデザインに携わります。

基本的には、広告代理店や制作会社、デザイン事務所に所属し、企画提案にも関わることが多く、プロジェクトの企画内容からコンセプトなどを把握しながら、目的を持ったデザインを提案します。

プロジェクトの進行は、アートディレクターからの指示でデザインを行い、場合によってイラストレーターやライター、カメラマンなど他のクリエイターとやり取りをしながら進めていきます。

ゲームグラフィックデザイナー

一口にゲームグラフィックデザイナーと言ってもその種類はさまざま。具体的にはキャラクターデザイナー・エフェクトデザイナー・UIデザイナー・背景デザイナー・モーションデザイナー・CGデザイナーなどの職種に分類されます。

キャラクターのデザインはもちろん、タイトルやメニュー画面のUIデザイン、背景グラフィック、キャラクターの動作につけるエフェクトなどゲーム制作におけるビジュアル面を支えるのがゲームグラフィックデザイナーです。

それぞれの職種の詳細な仕事内容は以下の記事でも紹介しています。

関連記事:キャラクターデザイナーの仕事内容から案件提案まで
関連記事:モーションデザイナーの仕事内容から案件提案まで
関連記事:エフェクトデザイナーの仕事内容から案件提案まで

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2. グラフィックデザイナーの求人・案件について

ソーシャルゲームやオンラインゲームの需要拡大により、ゲームグラフィックデザイナーの求人・案件は増加傾向です。一方で広告系グラフィックデザイナーの求人は、書籍や雑誌、新聞などの売り上げ低下により、需要が低下しつつあります。

広告系グラフィックデザイナーの求人は、所属する企業によっても差があり、給料も平均的にはそれほど高くはありません。制作会社やデザイン事務所よりも、メーカーや自社サービスを運営するIT企業の方が、給料は高い傾向にあります。しかし、求められるスキルや経験が高い上にWebデザイナーを兼ねることもあり、狭き門であるとことは否めません

広告系グラフィックデザイナー向けのフリーランス向け案件はあまり多くありません。掲載されているものは基本的にゲームグラフィックデザイナー向けのものです。クラウドソーシングなどを見るとロゴデザインなどの単発案件は多く出ていますが、継続して請けられるものは少ないでしょう。

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3. グラフィックデザイナーの年収

DODAなどの求人サイトを参考にすると、広告を中心としたグラフィックデザイナーの平均年収は330万円前後。この年収はあくまでも目安であり、所属する業界や企業の業態によって大きく異なります。

フリーランスの場合は月額単価50万円以上のものが多く、会社員の平均年収と比較するとフリーランスの方が稼ぎやすいと言えるでしょう。ただし案件内容はバナーやLPのデザインなどWeb系案件が多くなっています。

グラフィックデザイナーが年収を上げていくためには、少しずつWeb系にシフトしていくのが得策。フリーランスにならない場合でも、時代の流れを考慮するとWebデザインができるようになっていくのが年収を上げるポイントです。

グラフィックデザイナーの年収については以下の記事でも詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。

関連記事:グラフィックデザイナーの年収は?フリーランスの方が高い?

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4. グラフィックデザイナーに必要なスキル

グラフィックデザイナーに必要なスキルはいくつかありますが、基本的なデザインソフトを使いこなせることが前提です。PhotoshopとIllustratorに加えて、InDesignなどのツールを使いこなせることが求められます。

もちろん基本的なデザインスキルも必要。ラフを上げるための画力や色彩感覚、デザインの知識はグラフィックデザインのベースともいうべき部分です。

また、プロジェクトや企画の進行には、多くの人の手が入ります。ライターやカメラマンなどのクリエイターとやり取りを行いながら、プロジェクトを進行するためには、高いコミュニケーションスキルが必須となるでしょう。

グラフィックデザイナーに必要なスキルについては、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:グラフィックデザイナーのスキルアップについて解説!身につけておくべきものは?

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5. グラフィックデザイナーの資格

グラフィックデザイナーになるための資格は特にありませんが、持っていると知識があることをアピールできる関連する資格はあります。

・Photoshopクリエイター能力認定試験
・Illustrator クリエイター能力認定試験
・DTPエキスパート/DTPエキスパート・マイスター
・CGクリエイター検定
・Webデザイナー検定


Photoshopクリエイター能力認定試験とIllustratorクリエイター能力認定試験はともに株式会社サーティファイが主催する認定試験で、それぞれのグラフィックコンテンツの制作能力を測定・評価します。こちらは、デザイン業界の知名度も高い試験で、スキル保持のアピールにつながりやすいでしょう。

DTPエキスパート/DTPエキスパート・マイスターは、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)が主催する認定試験で、DTPによる印刷物制作の知識や技術の習得を測ります。2020年より学科試験のみの「DTPエキスパート」と学科・実技試験両方ある「DTPエキスパート・マイスター」となり、実力や業務によって選択が可能です。

グラフィックデザイナーとはいえ、Webに関わる業務も増えてくることが考えられます。コーディング作業はできなくとも、基本的な知識を身につけてスムーズな対応ができるよう、Webデザイン検定も受けておくとよいでしょう。

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6. グラフィックデザイナーになるには

グラフィックデザイナーになるのには、いくつかの方法があります。一般的なのは、専門学校や美術系大学でデザインの基礎やデザインツールを学び、制作会社やデザイン事務所、一般企業のデザイン部に就職するケースです。

美術系の学校を出ていなくても、デザイナースクールや独学でデザインを学んだ後に転職をする人も多くいます。デザインに関しての書籍や基礎を学べる動画などは多くあるため、独学で学ぶことも不可能ではありません。自分にあった方法で学習を進めていきましょう。

注意すべきなのは、デザイン理論やデザインツールを学んだだけでは、グラフィックデザイナーとして就職できないということ。実績や実際の制作物をアピールできるポートフォリオを充実させる必要があります。行きたい会社が具体的に決まっている場合は、その会社に合わせたポートフォリオを作るのもひとつの手です。

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7. グラフィックデザイナーに向いている人

グラフィックデザイナーに向いている人とは、基礎的な技術力やデザインスキルを持つことはもちろんですが、以下の3点も重要と言えます。

プロモーションにモチベーションを持てる人

グラフィックデザイナーは商品やサービスの魅力をアピールし、消費者に「購入したい」と思わせることが大切です。自分の好きなデザインをすることよりも、どうすればユーザーに魅力を感じてもらえるかを考えられる人が向いています。

柔軟性と粘り強さを併せ持つこと

グラフィックデザイナーは
、さまざまな分野のクリエイターとやり取りを行い、ひとつのものを作り上げていきます。そのため、自分の意見に固執するのではなく、相手の意見も取り入れながらより良いものを作り出す柔軟性と、やり直しや失敗があっても投げ出さない粘り強さの両方必要となるでしょう。

常に向上心を持つこと

デザインには流行がつきものです。日頃からトレンドなどの流行り廃り、次世代に注目されそうなものなど、あらゆる出来事に興味を持って、デザインに反映する必要があります。また、デザインソフトも日々アップグレードされているため、技術力を高めていくことも必要です。

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8. グラフィックデザイナーの需要・将来性

近年紙媒体の売上は減少しており、それに伴いグラフィックデザイナーの需要も減少傾向にあります。しかし、Web業界に目を向けると、インターネット広告費は増加傾向にあります。特にソーシャル広告や動画広告の伸びが顕著であり、デザイナーとしてはその動向を注視しておくべきでしょう。

このような背景から、紙媒体のみを手がけるグラフィックデザイナーの将来性は危ぶまれますが、Web広告に対応できるグラフィックデザイナーは需要が伸びていくでしょう。

紙・Web関係なく、うまく企業のプロモーションができるデザイナーは引っ張りだこ。需要のあるデザイナーであり続けるためには、Webに関する知識は必須のものと言えるでしょう。

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9. グラフィックデザイナーのキャリアパス

グラフィックデザイナーのキャリアパスは、アートディレクターとWebデザイナーの大きく2つが挙げられます。

アートディレクターを目指す

アートディレクターとは、制作チームの責任者として監督・マネジメントを行う職種のことです。さまざまなチームのメンバーをまとめ上げ、クライアントの制作意図やコンセプトを明確にして、プロジェクトを成功させなければなりません。

企業や制作会社でさまざまな案件をこなし、技術面でもマネジメント面でも成長することや、リーダーシップを学ぶことでアートディレクターを目指すことができるでしょう。

グラフィックデザイナーからアートディレクターになるのは王道のキャリアとも言えます。アートディレクターについては以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

関連記事:アートディレクターの仕事内容から案件提案まで

Webデザイナーを目指す

Webデザイナーとして、Webサイトやバナー、LPの制作をするキャリアも考えられます。グラフィックデザイナーとしてのスキルを生かしつつシフトしていけるため、スムーズにキャリアチェンジが可能です。

Webデザイナーになるメリットとしては、対応できる仕事の幅が広がることや給与水準アップが期待できること、キャリアの選択肢が豊富になることが挙げられます。WebデザイナーからWebディレクター、UI・UXデザイナーへとキャリアチェンジをしていくことでより収入を増やすことができるでしょう。

Webデザイナーについては以下の記事でも詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。

関連記事:Webデザイナーの仕事内容から案件提案まで

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10.フリーランスのグラフィックデザイナーとして働くには

フリーランスのグラフィックデザイナーとして活躍するめには、スキルや経験はもちろん、客観的に評価できる実績も必要です。実務未経験の場合は、小さな案件から実績を積むことや自分で営業活動を行うこと、ポートフォリオを充実させることなどが必要になるため、希望の案件獲得までは長い道のりが予想されます。

フリーランスのグラフィックデザイナーが案件を獲得する最も有効な手段は、人脈をたどること。会社に所属している場合は、業務委託の状況を探っておき、独立した場合に声をかけてもらいやすい状況を作っておくのがよいでしょう。

フリーランスとして活動する際には、人脈をたどったり、営業を行ったりするのが一般的ですが、苦手な人もいるはずです。そのような場合は、フリーランスに特化したエージェントを利用して、案件を探すことがおすすめです。

フリーランスエージェントは企業とフリーランサーをマッチングしてくれるエージェントのこと。フリーランサーは無料で利用することができ、自分にあった案件を紹介してくれます。また企業との単価や条件の交渉はエージェントが代行してくれるため、デザイナー本来の仕事に集中できる点も大きなメリットです。

一方で即戦力を求める企業が多いため、スキルや実績がない未経験の場合は紹介できる案件がないことも。現在グラフィックデザイナーとして活動しており、フリーランス案件を探している方はぜひ検討してみてください。

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