クリエイター職種図鑑 HTMLコーダー


HTMLコーダーを目指している方へ向けて、HTMLコーダーになるにはどうすればよいのか、必要な知識・スキルなどを解説します。仕事内容や将来性などあらゆる情報をまとめていますので、職種を研究中の方もぜひ参考にしてください。

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目次

1. HTMLコーダーの主な仕事内容

HTMLコーダーとは、HTMLやCSSなどの言語を用い、Web上にサイト・ページを構築する仕事です。単に「コーダー」や「Webコーダー」と呼ばれることもあります。HTMLは文書の構築を、CSSは文書の装飾(フォント・色など)を行う言語で、この二つはセットで使用することが多いです。

HTMLコーダーは、Webデザイナーやライターが用意したデザイン、文章をもとにコーディングするのが仕事。かつてはWebデザイナーがデザインとコーディングを兼務していましたが、システムの高度化に伴って作業量が増えたため、分業されるようになりました。小規模な会社やサイトによっては、一貫して業務を任されることもあります。

コーディングが終わった後も、HTMLコーダーの仕事は続きます。サイトの動作チェックやページの追加、情報の更新、バグ修正など、一度構築した後の調整も大事な業務です。

特に、GoogleChromeやSafariなど仕様の異なるブラウザでも正常に表示されるかどうか、確認する必要があります。自分は初めのコーディングのみを担当し、その後の調整を他のコーダーに任せるという場合は、そのWebサイトのコーディングガイドライン・フォーマットなどを策定することも大切です。

フロントエンドエンジニアとの違い

フロントエンドとはWebブラウザで作動する部分、すなわちユーザーが実際に触れる部分のことです。フロントエンドエンジニアはそのフロントエンドを管理する仕事で、HTMLコーダーの上位職と言われています。一般的にはJavaScriptやPHPを扱えるかがポイントで、動的な構築ができるかがポイントです。

フロントエンドエンジニアについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

関連記事:フロントエンドエンジニアとは?仕事内容や必要な資格

プログラマーとの違い

プログラマーは「バックエンドエンジニア」とも呼ばれ、Webサイトのバックエンド(目に見えない部分)を扱う仕事です。Webサイトの表層やユーザーの操作によるサイトの動作などはコーダーやフロントエンドエンジニアが、サーバー・システムの内部構築や目に見えないところのデータ処理などはプログラマー(バックエンドエンジニア)が行います。

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2. HTMLコーダーの年収

Indeedや求人ボックスなどの求人サイトを確認したところ、HTMLコーダーの年収は350万~560万円前後でした。HTMLコーダーは未経験から目指しやすい職種ということもあり、他のWeb・IT系の仕事に比べて給料が高くありません。また、アルバイトや派遣などの非正規雇用で働いている人も多い印象です。

一方で、デザインからコーディングまで一貫して行う求人では、給与が高いものもありました。フロントエンドエンジニアやWebデザイナーに求められるようなスキルを身につけておけば、高単価・高給も狙えるでしょう。

特にフリーランス向けの案件はデザインからコーディングまで行えることが求められます。月単価は40万円~50万円ほど、年収換算すると480万円~600万円で、会社員よりもやや高い年収が見込めます。

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3. HTMLコーダーの求人・案件について

HTMLコーダーは、「マークアップエンジニア」や「コーダー」、「フロントエンド・マークアップエンジニア」といった職種で募集されることもあります。仕事内容は、主にWebサイトの制作やリニューアル・更新に伴うコーディングです。また、デザインを兼務する求人やJavaScriptを使用する仕事もあります。幅広いスキルを身につけておけば、応募できる仕事の幅も拡がるでしょう。

HTMLコーダーは未経験でも比較的参入しやすい職種です。「独学可」と明記している求人もあります。しかし、HTML・CSSによる制作経験、できれば2年ほどの実務経験があると、応募できる求人の幅が格段に拡がります。また、JavaScriptやPHPの知識、WordPressなどのCMSの使用経験、Webデザインのスキルがあると重宝されるでしょう。

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4. HTMLコーダーに必要な知識・スキル

HTMLコーダーになるには、どのような知識・スキルを身につければよいのでしょうか。

コーディングスキル

HTML・CSSを用いたコーディングスキルは、最低限必要となります。言語は機能を追加しながら進化していくもので、現在はHTML5・CSS3が主流です。また、アニメーションなどの動的な要素を構築するJavaScriptも学んでおくとよいでしょう。

コーディングは、ユーザーにもエンジニアにも分かりやすく、正確であることが一番です。納期に間に合わせるためには、ある程度のスピードも必要になります。サイトを自作するなど、できるだけ多くのコーディングを経験してスキルを身につけましょう。

CMSの知識

CMS(コンテンツ管理システム)とは、HTMLなどのコーディングを行わなくてもサイトの更新ができるシステムのことです。CMSを理解することで、様々なWebサイトの制作・更新業務を行えるようになります。

現在多くの企業で採用されているのが、WordPressというCMSです。WordPressではHTMLを使わずにサイトを編集できますが、複雑なカスタマイズを行いたい場合は「PHP」というスクリプト言語を使用します。CMSに加えてPHPの知識を身につけておけば、よりオリジナリティのあるWebサイトを構築することが可能です。

SEOの知識

SEOとは検索エンジン最適化のことで、Webサイトを検索結果の上位に表示させる戦略のことです。SEOを意識してコーディングを行うことで、Webサイトの認知度を高め、会社の売り上げを伸ばすことに繋がります。SEOができる人材は重宝されますので、勉強しておいて損はないでしょう。

SEO対策というと、サイト・記事の内容を充実させることに目を向けてしまいがちですが、コーディングにおける「構造化」も大切です。構造化を行うことで、検索エンジンがサイト内の言葉の意味を理解しやすくなり、より的確な検索結果を表示させることができます。

UI/UXの知識

ユーザビリティを意識した「UI/UXデザイン」の知識があると便利です。HTMLコーダーはサイトのデザインに関わったり、デザイナーと話し合いを行ったりする場面もありますので、デザインに関する基礎知識を得ておくとプロジェクトがスムーズに進むでしょう。

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5. HTMLコーダーの資格

HTMLコーダーになるために必須の資格はありませんが、余裕があれば「Webクリエイター能力認定試験」を受けておくとよいでしょう。これはサーティファイが実施している資格試験で、HTMLやCSSの基礎知識、Webページのデザイン・作成スキルなど、コーダーに必要な基礎能力を証明することができます。

WordPressのカスタマイズを仕事にしたい方は、「PHP技術者認定試験」も受けておくとよいでしょう。こちらはPHPプログラミングの基本知識や実用的なテクニックなどを測ることができます。初級・準上級・上級・認定ウィザードのレベルが用意されており、自分の到達度に応じて受験することが可能です。

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6. HTMLコーダーになるには

HTMLコーダーになるためには、どのように行動すればよいのでしょうか。

知識やスキルをつける

まずは必要な知識・スキルを身につけましょう。書籍やネットのサイト・動画を参考に独学してもよいですし、プログラミングスクールやセミナーに通って勉強してもよいでしょう。プログラミング専門学校・大学に通うという方法もあります。

コーディングにおいては、インプットよりもアウトプットがとても大切です。頭で考えるだけではなく、実際にHTMLコードを記述し、Webページを作ってみてください。手を動かすことでコーディングの感覚を覚えられるのに加え、試作ページ・成果物は一つの実績になります。

基本的なコーディングができるようになったら、SEOを意識したコーディングに挑戦するなど、積極的にスキルアップを目指しましょう。WordPressなどCMSを利用したブログを運営してみるのもおすすめです。PHPを学んでカスタムまでできるようになれば、幅広い案件に応募することができます。

ポートフォリオサイトを作る

ポートフォリオは自分のスキルや実績をまとめた職務経歴書のようなもの。自分の制作したWebサイトや自分の強みを伝えられるよう、ポートフォリオサイトを作っておくとよいでしょう。未経験であっても、実力をアピールできるポートフォリオサイトを持っていれば、よい条件で採用されることもありますよ。

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7. HTMLコーダーに向いている人

HTMLコーダーに向いているのは、以下のような特徴を持った人です。

根気よく地道な作業ができる

コーディングでは細かい作業を長時間行うことになるため、集中力を保って地道な作業に取り組める人はHTMLコーダーに向いています。クライアントから急な仕様変更・修正を頼まれることもありますので、完全に仕事が終わるまで諦めない根気のよさも大切です。

能動的にスキルアップできる

能動的にスキルアップを目指せる人はHTMLコーダーに向いています。HTMLコーダーが扱うのは主にHTMLとCSSですが、JavaScriptやjQuery、PHP、Python、Rubyなど、学ぶべきことはたくさんあります。

また、コーダーは比較的目指しやすく、ライバルの多い仕事です。幅広いスキルを身につけなければ、今後生き残っていけない可能性もあります。したがって、今の仕事に安住するのではなく、自ら次のステップに進むことが大切です。

コミュニケーションがうまい

他者と正確なコミュニケーションをとれる人はHTMLコーダーに向いています。Web制作はWebデザイナーやプログラマー、フロントエンドエンジニアなど、さまざまなスタッフが協力して行うものです。

HTMLコーダーはデザイナーからの指示・デザイン意図を正確に読み取り、コーディングに反映させる必要があります。不明点があれば周囲に確認しながら進めるなど、人と人との連携が大切な仕事です。

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8. HTMLコーダーの需要・将来性

HTMLを使用しないCMS(コンテンツ管理システム)の普及により、HTMLやCSSのみを扱うコーダーの需要は減少傾向にあります。一方Web業界はいまだ発展途上で、求人サイトを確認してみても、Web開発やWebサイト制作に関わる仕事は多く存在します。

JavaScriptやPHP、データベースに関する知識を身につけるなど、スキルアップを図れば生き残ることは可能です。またWebデザインやディレクションの方にキャリアを伸ばしていくこともできるので、HTMLコーダーから次のキャリアを目指すことが重要です。

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9. HTMLコーダーのキャリアパス

HTMLコーダーは未経験が参入しやすいことから、年収の低さや長時間労働、競合者の増加などのリスクが存在します。同系職種への転職など、将来のキャリアパスを描くことも大切です。

フロントエンドエンジニアになる

HTMLコーダーの実務経験を活かしてキャリアアップを目指すなら、フロントエンドエンジニアがおすすめ。HTMLやCSSのスキルをベースにキャリアアップが可能です。JavaScriptが必須スキルとなるほか、React.jsやVue.jsのようなフレームワークを使いこなせるようになっておくとよいでしょう。能動的なスキルアップが鍵です。

Webデザイナーと兼務する

コーディングはWebデザイナーのデザインをもとに行うため、デザインからコーディングまでの一連の流れをこなせる人材はとても有用です。自分で考えたデザインをコードに起こすため、複数人で作業するのに比べて齟齬が生じにくくなります。

Webデザイナーの具体的な仕事について知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

関連記事:Webデザイナーの仕事内容から案件提案まで

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10. フリーランスのHTMLコーダーとして働くには

IT職種はフリーランスとして活躍している人が多く、HTMLコーダーにもそのチャンスはあります。スキルアップが前提にはなりますが、フリーランスとして自由に働く未来を目指すにもよいでしょう。

HTMLコーダーがフリーランスになるには、コーダーとしての実績はもちろん、WebデザインやJavaScriptなどプラスαのスキルが必要になります。フリーランス向けの案件を探すとわかりますが、HTMLとCSSのみの仕事は単価が低かったり、そもそも少なかったりするのが現状です。

独学で学ぶのはもちろん、クラウドソーシングで副業をするなど、実務経験を積んでいきましょう。スキルや実績を積み、案件の幅が広がってきたところでフリーランスになるのがおすすめです。

案件を継続的に得られるか不安な方は、フリーランス専門のエージェントサービスに登録するとよいでしょう。クライアントとフリーランスの仲介をしてくれるため、営業や交渉を行う必要がなく、仕事探しのストレスを軽減することができます。

自分のスキルでどのような案件が請けられるのかを知る機会にもなるので、一度登録してみるのがおすすめです。サポートは無料で受けられますので、ぜひ利用してみてください。

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