Qwebデザイナーが身に付けておきたいスキルについて、教えてください。

Webデザイナーは、デザインツールやコーディングなど多様なスキルを備えておく必要があります。スキル習得の方法や、優れたデザインを生み出す資質もご紹介していますので、ご参考になれば幸いです。

現場に強いWebデザイナーが持っているスキル

現場の体制にもよりますが、多くのWebデザイナーはサイトの企画から公開までの幅広い業務を担当することになります。
プロの現場でも通用するにはどのようなスキルに長けておけばよいのか、業務の流れに沿って見ていきましょう。

①企画・サイト設計、コンテンツ制作、原稿確認
Web制作は企画からスタートします。Webデザイナー自ら企画書や見積書の作成を行うこともあるため、ドキュメントの作成スキルは不可欠です。Excel、Word、PowerPointなどOffice系のソフトは使いこなせるようになっておきましょう。
スケジュール管理やコピーライティングなどあらゆる場面で活用でき、サイト制作全般に深く関わることができます。
また、Office系のソフトで起こりがちな、バージョンやファイル形式が異なるためにファイルが開けないという事態に備え、フリーソフトのApache OpenOfficeやGoogleドキュメントなどの代替案を知っておくと重宝するでしょう。
社外秘文書にパスワードを設定したりする場合には、Adobe PDFが使えると便利です。
PDFの作成や、ファイルの統合、リンクの埋め込みなど高度な編集ができるAdobe Acrobat Pro DCも良く使用されています。

②Webデザイン
Webデザイナーが本領を発揮するフェーズです。ここでは、画像処理に優れたAdobe Photoshopでの作業が出てきます。
ブラシやグラデーション、スライスなど充実のツールを活用することで作業効率を大幅にアップさせることができるため、多くのデザイナーがメインで使用しているソフトです。
また、ベクターデータの扱いに優れているAdobe Illustratorも多くの現場で導入されています。
Photoshopをもとに、部分的なオブジェクトをIllustratorで制作することも多く、完成度の高いデザインを実現するために、両者は無くてはならないスキルと言えます。

③コーディング
チーム内での明確な役割分担がなされている場合を除いて、HTMLやCSSでコードを書くコーディング作業もWebデザイナーが兼任します。HTMLとCSS、さらにはjQuery、JavaScriptといったプログラミングスキルも備えておくと業務の幅が広がるでしょう。

④ブラウザでの確認作業
表示崩れやプログラムの動作確認を行うために、Google ChromeやInternet Explorerといった主要なブラウザを使用します。
無料でインストールできるので、それぞれの特性に慣れておくとよいでしょう。

⑤アップロード
いよいよサイトを公開するという時には、FTPソフトというものを使ってサーバーにアップロードします。FileZillaやWinSCPなど主要ソフトの操作性などは知っておきたいものです。

現場で活きるスキルは、手を動かして身に付ける

幅広いスキルを身につけておきたいWebデザイナーですが、それぞれどのような習得方法があるのか解説していきます。
学習のモチベーションを保つ方法もご紹介しています。

・Excel、Word、PowerPointなどOffice系のソフト
普及率が高いため、操作経験のある方も多いOffice系ソフトですが、それゆえに自己流の使い方をしてしまうきらいがあります。きちんとしたスキルを備えるために有効なのが、Microsoft Office Specialist資格の取得です。
一般的な知識を問うスペシャリストレベルと上級者向けのエキスパートレベルの2段階に分けてあり、理解度に応じてチャレンジすることができます。試験のための対策書籍を使って、反復練習すると実務に活かせる力がつくでしょう。
独学ではなく、指導を受けながらの勉強法が合う方には、ネットラーニングも選択肢の一つです。

・Adobe PhotoshopとAdobe Illustrator
Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorは、実務で必須とされるツールですが、個人で購入するには価格の高さが難点でした。
しかし、2012年からスタートしたCreative Cloudによって、月払いでの利用が可能となっています。
アカウント登録を行い、使いたいソフトに合わせて利用プランが選択できるので、気軽に購入できるのがメリットです。
Adobe 関連のソフトについては、プロを目指す方に焦点を合わせた書籍が数多く出版されているので、それらを参考にしながら、実際にソフトに触れておくことをおすすめします。

・デザインスキル
デザインスキルは積極的に手を動かして身につけていきます。配置や配色など、気に入ったWebサイトの模写をするのは良い勉強になるでしょう。デザインには正解がないため、感覚的に学んでいくしかありませんが、模写を続けることで得るものは少なくありません。

・HTMLやCSSなどのプログラミングスキル
HTMLやCSSなどのプログラミングスキルも実際に手を動かして習得するのがよいでしょう。現在、ネット上には、無料でプログラミングを学べるサイトも数多くあるので、時間を決めて効率よく勉強したい方におすすめです。
模写したサイトのコーディングを行うことで、さらに実力が身に付きます。

・モチベーションを保つには
独学でスキルを習得している方は、特にモチベーションを保つ努力が必要です。Webデザイン関連の勉強会に参加したり、ネットを通じて同じ目標を持つ方と繋がると、新しい知識や興味深い情報を得られることも多いでしょう。

プラスαで持っておきたいスキル

・デザインを表現できる言葉
デザインの根拠をクライアントに対して説明する場面も多いため、デザインの特性を具体的な言葉で表現できることは、デザイナーにとって重要なスキルです。説得力ある言葉を使えるようになるためには、書籍などを読み込んで語彙力を鍛えると良いでしょう。

・全てにインスピレーションを見出す感覚
世間の流行などにも日頃からアンテナを張ることで、広い知見を養うことができます。目にする全ての物からインスピレーションを得ようとする好奇心が、唯一無二のデザインを生み出す土壌となるでしょう。

・読み取る力
優秀なWebデザイナーは、Webデザインのみに興味を示すのではなく、デザインそのものに魅せられている方が多いようです。一つのデザインから多くを読み取り、それを楽しめることが大切です。テキストすらもUIとして見る感覚を養うなど、細部にまでこだわる力も身に付けておきたいものです。

・コミュニケーション能力
どの職種にも言えることですが、信頼関係の構築はビジネスに不可欠です。社内外問わず、円滑にコミュニケーションを図れることは、自身に大きなメリットをもたらします。多様な人材と関わることで、新しい人脈を作り上げ、次のビジネスへと繋げることができます。

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