Qゲーム業界のシナリオライターに必要なスキルを教えてください。
ゲーム業界のシナリオライターは、文章力や想像力、自己管理能力が必要です。シナリオライターの実務経験がない方は、未経験OKの企業にチャレンジするか、スクールで基本を身につけてから就職を目指しましょう。
目次
1. シナリオライターとは
2. シナリオライターに必要なスキル
3. 未経験からシナリオライターになるには
1. シナリオライターとは
ゲーム業界におけるシナリオライターは、ゲームのストーリー展開や登場人物のセリフ・表情などを考える職種です。シナリオライターと似ている職種に「脚本家」がありますが、テレビドラマや映画、演劇などの脚本を書く人を指す傾向があるようです。
ゲーム業界のシナリオライターの仕事内容は企業によって異なりますが、下記の例が挙げられます。
企画・打ち合わせ
ゲームプロデューサーのほか、デザイナー、サウンドクリエイター、プランナー、スクリプターといったゲームクリエイターと相談してゲームのテーマやターゲット、コンセプトなどを決めます。
シナリオライターは企画の段階からプロジェクトに参加することもあれば、ゲームプロデューサーがすでに作成した企画書をもとに、打ち合わせでアイデアを出すことも。打ち合わせの際は、ゲームのコンセプトや業務分担などを確認します。
プロットの作成
いきなり場面ごとの細かなシナリオを考えることはせず、まずは構成を作成します。
プロデューサーやほかのプロジェクトメンバーに構成を確認してもらい、指摘された箇所を修正したら本格的にシナリオを作成する、という流れです。
シナリオの作成
プロジェクトメンバーとの打ち合わせで確認したストーリー展開に沿って、登場人物のセリフや動作、表情などを考えます。
複数のシナリオライターで協力してシナリオを作成する場合は、言葉の使い方や調子が同じになるよう、進捗状況を確認しつつ、適宜相談しながら進めることが大切です。
2. シナリオライターに必要なスキル
シナリオライターは、文章力や想像力、自己管理能力が必要です。
文章力
単に「正しい日本語を使う」というだけでなく、ゲームの世界観に合ったセリフを書くスキルが必要です。シーンによって文の長さや言葉の使い方を変えるなど、プレーヤーをゲームの世界に引き込むための表現力が大事になります。
スマートフォン向けのゲームでは画面に表示できるセリフがテレビゲームに比べて短いため、簡潔でテンポのいい文を書くスキルも求められるでしょう。
想像力
プレイヤーが選ぶ主人公によってストーリー展開が変わるなど、ゲームには基本的に複数の展開があるため、パターンごとに動きや表情などを考える必要があります。
シーン別に複数の登場人物について言葉を発するタイミングや言い回しなどを考えますが、登場人物の心情を想像した上で表現することが大切です。
自己管理能力
複数のプロジェクトに携わる際、タスクごとに準備や仕上げの時期を確認し、時間管理に注意して作業を進める必要があります。
さらに、プロデューサーやプランナー、シナリオライターといったプロジェクトメンバーとストーリー展開について積極的に意見を交わし、柔軟に対応することも大切。スムーズに業務を進めるには、問題が生じても冷静に対応する姿勢や、モチベーション管理スキルが必要になるでしょう。
3. 未経験からシナリオライターになるには
未経験からゲーム業界のシナリオライターを目指す際は、「未経験OKの企業に就職する」「スクールを活用する」の2つの方法が挙げられます。
未経験OKの企業に就職する
シナリオライターの求人の中には、未経験であっても応募できるものがあるため、積極的に探しましょう。
企業によっては、スキルをチェックするためにシナリオ(作品)の提出を求める場合があります。コンクールに応募して実績を積んだりポートフォリオ(アピール用に自分の作品をまとめたもの)を作ったりしておくと、就職活動の自己PRに活用できるほか、シナリオ作成のスキルを少しずつ磨けると考えられます。
スクールを活用する
基礎知識を身につけてからシナリオライターを目指したい場合、学校に通ったり通信講座を受けたりする方法があります。
自分のシナリオを講師に添削してもらったり、通学の場合はシナリオライターを目指す仲間と情報交換したりすることで、基礎を身につけるだけでなくスキルアップも図れるでしょう。