2015年7月27日

Webデザイナーのキャリアプラン

Webデザイナーの仕事内容・キャリアの分かれ道~転職なら制作会社と自社サービス会社どちらを選ぶ?

Webデザイナーの仕事内容・キャリアの分かれ道~転職なら制作会社と自社サービス会社どちらを選ぶ?

Webデザイナーの求人・案件でよく目にするのが、制作会社と自社サービス会社。
 
制作会社の求人・案件には、仕事内容のところに「大手サイト、有名企業サイトの制作」「受託」といったキーワードが、自社サービス会社の求人・案件には「自社ブランドサイト」「自社サイト」といったキーワードが多く見られるようですが……。
 
では、それぞれのビジネスモデルでは、仕事内容や必要なスキル、職場環境など具体的にどう違うのでしょうか? 現役Webデザイナーたちの声をもとに、探ってみました。
 

■制作会社と自社サービスの会社 Webデザイナーの仕事内容の違い

 


●クライアントから依頼されたサイト制作を主に行うのが制作会社

 
・企業のミッション:「サイト制作」を通しクライアントの課題解決をすること
・Webデザイナーの主なコミュニケーション対象:クライアント



ではまず、どんな会社のことを制作会社というのでしょうか? 
 
それは主に、自社以外のクライアントのコーポレートサイト、メディアサイト、キャンペーンサイトなどのWebデザイン/Web制作を行っている会社のこと。仕事内容はWebデザイン/Web制作/グラフィックデザインにとどまらず、メンテナンスや運用まで請け負う会社もあります。
 
広告代理店やシステム会社、映像系の会社などの特定の部門が、受託でWebデザイン/Web制作を行っているケースも多くみられます。これらも自社以外の企業のサイト制作を行っているので、「制作会社」というカテゴリーに入るでしょう。

ここでのWebデザイナーの主な仕事内容、Webディレクターとチームを組んで、サイトの制作・開発を行うこと。
 
求人・案件にもよりますが、上流工程である企画立案から、デザインへの落とし込み、コーディングまで、サイト立ち上げのための全工程を担当することもあります。
 


●WEBサービスを運営するのが自社サービスの会社

 
・企業のミッション:サイトを用いて「収益を上げること」
・Webデザイナーの主なコミュニケーション対象:ユーザー



一方で自社サービスの会社とは、ECサイトやWebサービスなどを自社で運営する会社。ECサイトでは「ZOZOTOWN」、WEBサービスでは「クックパッド」「食べログ」「ぐるなび」などをイメージしてもらえると分かりやすいでしょう。
 
ここでのWebデザイナーの仕事内容は、自社Webサービスサイトの運営です。
 
PVやクリック数などからユーザーの動向を分析・調査。その結果をデザインに落とし込み、企業の収益へとつなげることです。

■Webデザイナーが制作会社で働くことのメリット、デメリット

 



○メリット
 ・様々な業種、企業のサイトのデザインが手掛けられる
 ・Web制作の一連の流れが見える

△デメリット
 ・自社のなかではキャリアの選択肢が少ない場合がある
 ・残業が比較的多い


 

○様々な業種、企業のサイトのデザインが手掛けられる

 
幅広いジャンルの案件にチャレンジできる醍醐味
 
まず、制作会社で働くメリットとしてあげられるのは、メーカーからサービス、エンタメ系まで、さまざまな企業のサイトを手掛けられること。
           
制作会社を経験したWebデザイナーからは、
「自分が好きなアーティストや映画のサイトを手掛けたときはうれしかったし、気合が入った」
「日々さまざまな業種のクライアントとコミュニケーションを取ることになるので、知見を広げられる」
といった声もありました。

○Web制作の一連の流れが見える

 
サイト完成までの全工程を習得できる

 制作会社では、企画・立案などの上流からデザインまで、Webデザイナーの仕事が幅広い工程に及ぶことが多いようです。
 
会社の規模や案件にもよりますが、サイトのコンセプトや構造についてまでも、Webデザイナーが設定するということも。
 
このことに関しては、現役Webデザイナーのなかにも
「サイトができるまでの全工程が分かるので、キャリア的に強みになる」
「新しい技術、デザインのトレンドを投入しながらサイトをイチから完成させるのは楽しい」
といった仕事内容についてのメリットを上げる方が多いようです。

△自社のなかではキャリアの選択肢が少ない場合がある

 
10年後のキャリア設定が難しい?

制作会社でキャリアアップをしたいと考えたとき、このままWebデザイナーの道を突き進んでチーフデザイナかアートディレクターになる、もしくはWebディレクターになるという選択肢に限られてくるかもしれません。
 
また、「Webデザイナーの仕事内容自体は好きで、続けたいけれど、将来的に今のような長時間労働を続けられるのか?」といった不安を口にする方もいました。
 
一方で、事業会社ではデザイン担当部署の枠をこえたキャリアアップも考えられます。例えば、サービス開発部門で全く新しい事業のPMとして活躍するなんてことも十分考えられるのです。

△残業が比較的多い

 
クライアントの納期ありきですべてが動く

多様なサイトを手掛けられる反面、同時に複数の案件を担当することもあり、制作会社のWebデザイナーはとにかく忙しいのは確か。
 
また、FacebookやTwitterなどのSNSの出現により、サイト制作にも価格競争の波が押し寄せているようです。
 
そのため、制作会社の現役Webデザイナーたちからは
「発注元から与えられた予算と時間、要求の範囲内で作業をするので、『もう少し時間があれば』とか『ここはこうした方がいいのに』と思うことは頻繁にある」
 
「短い納期で激安案件をこなす日々。ただでさえここ数年、Web技術の進歩やトレンドについて行くのが大変なのに、勉強する暇がない」といった嘆きも。
 
さらに、クライアントありきの仕事内容という面では、クライアントの技量やセンスが制作工程や成果物に影響を与えることも多々あるよう。
 
「できないこと、良くないことには『NO!』と言わないとあとで大変なことになる。交渉力もときには必要」という苦労も聞かれました。

■自社サービスの会社で働くことのメリット、デメリット

 



○メリット
 ・エンドユーザーとコミュニケーションできる機会が多い
 ・事業に対して長期的にコミットできる

△デメリット
 ・制作会社と比べ、サイトをゼロから作り上げる機会が少ない
 ・デザイン以外の雑用が増える
 ・社内に同様の仕事内容を担うWebデザイナーが少ない


 

○エンドユーザーとコミュニケーションできる機会が多い

 
ユーザーのニーズが見えるから良いアイディアが生まれる
 
自社サービスの会社では、サイト運営上で大切にしているのがユーザーです。
制作会社においてはクライアントの好みや意見が反映されることが多い一方で、
自社サービスの会社の場合、ユーザーとコミュニケーションしながらユニークなアイディアが生まれることもあります。「ユーザーにとって価値があると思って打った施策で、数値が改善すると大きなやりがいを感じる」というWebデザイナーの声もありました。
 
また一旦リリースしたら終わりではなく、ユーザーの声を取り入れながら改良を加え、よりよいものを制作することができるのも、自社サービス会社のWebデザイナーの仕事内容の良い点です。
 
サービスが成長する過程をじっくり見守る楽しさも感じられるのです。

○事業に対して長期的にコミットできる

 
Webデザイナーのデザインワークが成果を生んでいるという実感を得られる
 
事業会社が掲げる大きな目標の一つに、収益を得ることがあります。売り上げを上げるためには、いかにサイトに集客するかを考えなくてはなりません。
 
具体的には、ユーザーの課題を発見するところから、サービスのプランニング、リリース後の反響の検証まで、PV数やクリック数など、データを定量的に解析しながら、デザインに落とし込んでいくことになります。
 
そのため、「データを分析する機会が多く、UI、UXデザインのエキスパートになれる」
といった意見も。
 
また、納期に追われることが比較的少ないので、「売り上げを上げる」という明確な目標に対して、どうデザインワークに落とし込んで行くのか、腰を落ち着けて取り組めるのも魅力のようです。

△制作会社と比べ、サイトをゼロから作り上げる機会が少ない

 
新しいデザインに挑戦できるか心配……

事業会社においては、すでに立ち上がったサイトの運営が仕事内容の多くを占めるため、デザインのスキーム自体が固定されてしまっているケースがあります。サイトの立ち上げやリニューアルをするようなことがない限り、サイトやページをゼロからデザインするという機会は、比較的少ないでしょう。
 
それでも、
「キャンペーンサイトなどは、ちょこちょこ作っています」
「PDCAを回しながら、新しいデザインを取り入れてます」
といったように、いろいろなデザインワークに挑戦できるシーンもあるようです。

△デザイン以外の雑用が増える

 
時々なら許せるけど……
 
例えば自社ECサイトの仕事では、Webデザイナーが発送業務を手伝うようなことは珍しくないと言います。
 
自社ECサイトを担当する現役Webデザイナーのなかには、
「丸1日発送作業に費やすことが結構よくある」なんていう人も。
 
また、メインがメディア事業で、副業としてECサイトを運営している企業のWebデザイナーからは、「いつの間にかデザインワークよりも、イベントの企画や運営ばかり任されるようになっていた」なんて話もありました。

△社内に同様の仕事内容を担うWebデザイナーが少ない

 
ぬるま湯環境になってしまう場合も!?
 
事業会社では、制作担当者が少ないことも。なかでもWebデザイナーが社内に1人しかいないなんていうケースもあり、周囲にWebデザインの知識がある人がいないといったことも。
 
そのため、職場では切磋琢磨できず、仕事へのモチベーションを保ちにくくなることもあるようです。
 
またほとんどの仕事内容が社内で完結してしまう分、社外のWebデザイナーとの交流も少なくなりがち。
 
「締め切りに追われることもなく、すべてが自分のペースで働ける分、自ら向上心をもって動かなければならないと思う」といった現役Webデザイナーの意見もありました。

■制作会社と自社サービスの会社 あなたに向いているのは?

 

●「デザインする」「作る」ことが大好きな狩猟民族タイプ

 
「次から次へといろいろなジャンルのデザインを手掛けたい」「自分のデザインしたサイトがコンペで勝ち抜いて行くことでアドレナリンが出る」というタイプのWebデザイナーなら、制作会社が向いているでしょう。
 
また、まだキャリアが浅く、実績が欲しい、経験値を上げたいということであれば、一定の期間制作会社で働くという選択もアリ。
 
ただ、制作会社のベテランWebデザイナーからは
「さまざまな業種のクライアント、代理店など、社外の人々と複雑なコミュニケーションをとることが多いので、デザインスキルとコミュニケーション能力をバランスよく備えた人がベター」

「複数の案件を同時に担当することが多いため、ワンタスクでしか作業ができないという人には厳しい」といった辛口の意見もありました。

●「じっくり分析」「サイトの成長を見守る」ことに喜びを覚える農耕民族タイプ

 
「PV、クリック数などを分析することによって、ユーザーのニーズを知ること」「サイトの改善によって大きな反響があったり、利益が上がったりすること」にやりがいを感じるタイプのWebデザイナーなら、自社サービスを展開する会社が向いているでしょう。
 
サイトを育てていく面白さを味わえるのは、自社サービスの会社で働くWebデザイナーならではのこと。

仕事内容については、
「納期が、制作会社で働いていた時ほど厳しくないし、落ち着いて案件に取り組める。でもずっと同じサイトに関わるので、自社サービスを愛せないと正直厳しい」

「デザイン以外の業務をすることに抵抗がない。むしろ、グラフィックデザイン以外にもいろいろな仕事内容を経験したいWebデザイナーは自社サービス向け」という意見も。

 
また職場環境の面では、
「年齢が上がるにつれ、仕事と家庭との両立を考えたら、おのずと労働環境が整っている自社サービス会社に目が向いた」
といった先輩Webデザイナーの声もありました。
 



いかがでしたでしょうか?
同じWebデザイナーの仕事でも、制作会社と自社サービス会社では、仕事内容や進め方、環境も大きく違うことが分かったと思います。

 自分はどんな仕事をしていきたいのか、どちらが向いているのか、
これからのキャリアを考えるうえで、参考にしていただければ幸いです。


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