【プロが語る】高収入フリーランスWebデザイナーに共通する5つのポイント

【プロが語る】高収入フリーランスWebデザイナーに共通する5つのポイント

フリーランスWebデザイナーが請けられる案件の単価はさまざま。人材によって年収に大きな開きが存在するのも事実です。そこで今回は、レバテックのテクニカルカウンセラー渡邉将弘さんに、高収入のフリーランスWebデザイナーに共通するポイントと、高単価案件に参画するために必要なスキルについてインタビューしました。
 

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レバテッククリエイター テクニカルカウンセラー
渡邉 将弘
(わたなべ まさひろ)
2011年レバレジーズ(現レバテック)入社。エンジニア向けのテクニカルカウンセラーとして従事した後、Webデザイナー他さまざまなフリーランスクリエイターを支援する現職に。クリエイターの「一生のパートナーになること」を目標に、丁寧かつ柔軟なアドバイスを行う。私生活では、2年ほどゲーム「黒猫のウィズ」にはまっている。

ニーズ拡大に伴い、Webデザイナー向け案件は増加傾向

─まずは市場の動向について、フリーランスWebデザイナーの求人・案件の数自体は増えているんでしょうか?

フリーランスWebデザイナー向けの案件は全体的に増加している印象が強いですね。レバテックにおいても、ここ数年でWebデザイナー向けの案件数は大きく伸びています。

理由として考えられるのは、Webサービスが続々と立ち上がっていて、そのビジュアルを充実させるために、Webデザイナーを欲しがる企業が増えているということ。例えば、以前は人材獲得にはほとんどコストをかけなかったような小規模のベンチャー企業からも、「UIに強いWebデザイナーさんはいないですか?」とご相談いただくことがあります。

企業が求める人材も多様で、LPやバナーのデザインだけを手がける人材を探している場合もあれば、デザインからフロントエンドまで対応できるフルスタックの人材を必要としている場合も。フリーランスWebデザイナー案件の多くで、企業側が求めるスキルや経験値のレベルが上がってきている印象を受けます。

─なるほど。そうした企業からの需要を背景に、Webデザイナーとしてフリーランスになる方も増えているのでしょうか?

そうですね。背景には、クラウドソーシングサービスの普及があります。それだけで食べていける方は多くないようですが、会社員として働きながらすきま時間で作業を請け負うこともできますし、営業の必要もないので、Webデザイナーをはじめクリエイターが独立することへのハードルを下げたと思います。

レバテックでは正社員や派遣など、多様な雇用形態を取り扱っていますが、フリーランスとしての契約を希望されるWebデザイナーの方が、実際に増えている印象です。

─最近では、どんな経歴を持つWebデザイナーの方がフリーランスになっていますか?

制作会社に社員として勤務していた方ですね。独立後、会社員時代に担当していたクライアントから引き続き依頼を受けたり、勤めていた制作会社から案件を受注していたりする方も結構いらっしゃいます。

─フリーランスWebデザイナー向け案件の単価はどれくらいですか?また、高単価案件と低単価案件ではどれくらいの金額差がありますか?

レバテッククリエイターが取り扱っているWebデザイナー向け案件でいうと、上は月単価90万円くらい、下は月単価30万円ほどですね。フリーランスなので、その中からご自分で税金や社会保険料を支払っていただくことになりますが、高単価の案件を中心に参画されている場合、年収にして1,000万円以上稼ぐフリーランスWebデザイナーの方も珍しくありません。

フリーランスWebデザイナーの年収や単価相場については以下の記事でも解説しています。詳しく知りたい方はチェックしてみてください。

関連記事:Webデザイナーの平均年収は?収入UPの方法も解説!

高収入フリーランスWebデザイナーの案件に共通する5つのポイント

─では、実際にそうした高単価の案件ではどのようなことが求められるのか、作業内容から伺えますか?

【作業内容】UI/UXなどの上流、またはフロント・バックエンド領域まで手がける

高単価のWebデザイナー案件では、デザインだけでなくその上流工程も担うよう依頼されるケースが多いですね。例えばディレクションやUI/UXデザイン、アクセス解析などの工程です。

もしくは、デザインと併せてフロントエンドやシステム側の作業を担当する案件でも、単価は高くなります。稀に、UXデザインに加えてサイトのUIデザインからフロントエンド開発まで、複数のスキルを持つフルスタックの人材を募る案件もありますが、そうした場合には非常に高額の単価が設定されています。

【スキル】必須はレスポンシブデザイン。歓迎はUI/UX、JavaScript、アプリ制作

必須スキルとしては、レスポンシブデザインができることです。これはある程度の単価が設定された案件ならほとんどにあてはまりますが、メンテナンス工数の削減などを見込んで、レスポンシブデザインへの対応を求められるケースが非常に増えています

歓迎スキルとしてまず挙げられるのはUI/UXデザイン。UI/UXデザインでは、効果検証をしながらPDCAを回していくので、感覚ではなく論理的にデザインを行う力が必要とされます。高単価の案件では、そうしたスキルを持つフリーランスWebデザイナーの方が、多く活躍している印象です。

あとは、スマホアプリの制作スキルですね。実はスマホサイトだけではなく、ネイティブアプリのデザインまでできるフリーランスWebデザイナー方はあまりいらっしゃらないんです。だから、単価も高くなる傾向があります。

また、JavaScriptを扱えるスキルも単価を上げる材料のひとつ。ここでいう「扱える」の目安は、jQueryに頼らなくてもコードを書けるくらいのレベルだと思っていただくといいでしょう。最近では、AngularJSやReact.jsなど、たくさんのフレームワークがありますから、それらを駆使して最先端のデザインを形にできれば、単価もぐっと上がります。

【経験】自社サービス会社での勤務、特に流行のサービスを手がけた経験が有利

高単価の案件では、フリーランスWebデザイナーでも高い視点でコミットすることを求められます。逆に言えば、自社サービスのデザイナーとして、設計や企画などの上流工程を経験していれば、それが大きな武器になるでしょう。特に、キュレーションアプリなど流行りのサービスを提供しているような企業で働いていた経歴をお持ちの方は、技術力が高い傾向にあり、高単価の案件に参画される確率も高くなっています。

一方、制作会社で働いていた経歴をお持ちの場合には、幅広いジャンル・テイストのデザインを手がけてきた経験を売りにすることが可能です。企業が求める作業内容、スキルはピンポイントであることも多いので、柔軟なデザイン力を持っていることによって、高単価の案件に参画できる可能性が広がります。

【参画先企業】業界はゲーム。業態は自社サービス会社、または大手の制作会社

ゲーム業界では潤沢な資金を持つ企業が多いせいか、高単価のWebデザイナー向け案件がよく見られます。

また、自社サービス会社と制作会社の案件とを比べると、前者のほうが高単価である場合が多いですね。しかし、制作会社でも老舗で大手となると、自社でサービスを提供している小さな会社よりも、単価が高いことがよくあります。

さらに、お洒落なWebサイトや先進的なサービスを提供しているようなスタートアップでは、ビジュアルやUI/UXにもこだわる傾向があり、フリーランス向け案件の単価も、高く設定されがちです。

【マインド】正社員並みの責任感と積極性、需要に応じて職域を広げる柔軟性

単価が高い案件ほど、フリーランスでも正社員並みの責任感や積極性を持って作業する姿勢が求められる傾向にあります。手がけているサービスに「愛」を持ち、競合などの分析も行いながら、積極的に発言していける人材が重宝されるでしょう。

もちろんただ発言するだけでなく、それが周囲へ効果的に作用するよう、関係者と上手にコミュニケーションを取り、調整していくことが重要です。制作会社の場合、クライアントと接する可能性もあるでしょうから、そうした配慮は欠かせません。

また、これは高単価の案件に限ったことではありませんが、例えば「コーディングはやりたくありません。デザインだけをやりたいんです」などという、担当領域に強いこだわりを持つ人材は、現場にフィットしにくいですね。ニーズに合わせて職域とスキルの幅を広げ、プロジェクトに貢献していく。高単価の案件では、そうした柔軟性を持つフリーランスWebデザイナーが必要とされています。

高単価案件に参画できるようになるためにやるべきこと

─そうした高単価の求人・案件に参画し、収入を増やしたいと考えているフリーランスWebデザイナーの方が、やるべきことを教えてください。

最新の技術とトレンドを勉強し、ポートフォリオに反映させる

まずはやっぱり、最新の技術とトレンドを勉強してください。そして、それをご自分のポートフォリオサイトに取り入れて、内容を充実させることが大切です。

─取り入れるとは、具体的にどういうことですか?

例えば旬のJavaScriptを学んだのなら、それを使って作った作品をポートフォリオサイトに掲載するのも方法の1つでしょう。また、学んだ技術を活かして、ポートフォリオサイトそのものにスタイリッシュな動きをつけるのもいいですね。企業は実務経験と作品のクオリティを重視するので、ポートフォリオの出来ばえが案件の単価にも大きく影響します。

なかには、希望ジャンルの案件にジョインできるように、架空のバナーやサイトを作ってポートフォリオサイトに掲載しているという方も結構いらっしゃいます。例えばアパレル系の案件に参画したいから、洋服やアクセサリーを紹介するダミーサイトを制作する、といったように。

Webデザイナーにとって、ポートフォリオサイトは顔であり命でもあります。変化の速い業界で技術やトレンドをしっかりキャッチアップし、自分のものにしているということを、ポートフォリオを通して伝えていただきたいですね。

ポートフォリオ作りのポイントは以下の記事にまとめています。また、ポートフォリオ作成の参考になるサイトやツールを紹介した記事もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:Webデザイナー必見!評価されるポートフォリオの作り方
関連記事:おしゃれなポートフォリオサイトのおすすめ20選!参考にしてかっこよく作ろう
関連記事:ポートフォリオ作成ツールのおすすめ5選!作り方のコツも紹介!

週5ペースが理想。可能であれば、小さくても自社サービス会社の案件へ

高単価の案件に参画するために必要なもうひとつのことは、週5日ペースの案件に参画していただくことですね。

─その理由を伺えますか?

週2、3日のペースだと、任せられる作業内容が限られてしまうんですよね。特にフリーランスになりたての頃にいきなり自由を求め過ぎると、後々、単価の高い案件や大きな案件を担当できなくなってしまうリスクもあります。

また、できれば小さくてもいいので、自社サービスを運営する会社の案件に参画することがおすすめです。そこでパフォーマンスを発揮して、違うデザインやプロジェクトにまで関わるようになって、結果的に大きくスキルアップできたという方がたくさんいらっしゃいます。

実はレバテッククリエイターから参画されているフリーランスWebデザイナーの方が、そのようにステップアップされています。なかでも、若手の方が成果をあげてどんどん担当領域を広げて、いつの間にかハイスキルになって単価も大幅に上がったという様子を目にすることが多いですね。

数字を交え、実績をいつでも論理的にアピールできるようにする

あと、これまで多くのフリーランスWebデザイナーの方々をサポートしてきて分かったのは、高収入の方はやはり自己PRが上手いということ。カウンセリングでお話ししていても、過去の現場での成功体験を、会話に載せて自然に嫌味なく話されるんですよね。つねに成功事例を整理・ストックして、必要ならいつでも引き出して訴求できるようにしているようです。

さらに、実績について数字を交えてロジカルにお話しされる方が多いのも特徴的です。例えば、「以前はLPの問題点が○○だったので、☓☓を改善したら流入数が△△%増えました」という具合です。

そんな風にアピールいただけると、私たちエージェントにもご自身の強みが伝わりやすいですし、単価の高い案件をご案内しやすくなります。また直接、参画先企業から受注される場合にも、単価設定を引き上げやすくなるでしょう。ぜひ試してみてください。

まとめ

高収入フリーランスWebデザイナーになるには、UI/UXやフロントエンド開発など、デザイン以外のスキルはもちろんのこと、マインドや参画先の企業選び、稼働日数などさまざまなポイントがあることが分かりました。これからフリーランスのWebデザイナーとして独立を検討している方は、上述のポイントについても参考にしてみてください。

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