イラストレーター向け請求書の書き方を解説!源泉徴収額はどうすればいい?

イラストレーター向け請求書の書き方を解説!源泉徴収額はどうすればいい?

フリーランスのイラストレーターとして働く人にとって、請求書の発行は毎月発生するもの。働いた分をしっかりと請求するためにも、請求書は正しく書くことが大切です。とはいえ、請求書の書き方がわからなかったり、印鑑の必要有無がわからなかったりと、迷うことばかりだという人も多いはず。本記事では、イラストレーター向けに請求書の書き方を解説します。

目次

請求書は何で作ればいい?

請求書は、計算ミスが起こらないよう、表計算ソフトを使うのが一般的です。Microsoft Excelや、Numbers、Googleスプレッドシートなどが該当します。

Microsoft WordやGoogleドキュメントでも作れなくはありませんが、自動で計算ができないため、あまりおすすめしません。別途自分で計算をして記載をすれば問題はありませんが、計算ミスを起こしかねないため、できる限り表計算ソフトを使いましょう。

自分ではじめから作るのが面倒だという人は、インターネットで「請求書 テンプレート」と検索すれば、そのまま使える無料のテンプレートがたくさん出てきます

職種に関わらず請求書のフォーマットに指定はなく、必要事項が書かれていればなんでもいいので、自分が使いやすいものを選んでください。

請求書の書き方を順番に解説!

ここからは、請求書の書き方について解説します。請求書に記載する情報を上から順番に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

ただし、前述したとおり、請求書のフォーマットに細かいルールはありません。以下で解説する情報が書かれていれば、多少位置や順番が変わっても問題ありませんので、安心してください。

タイトル・宛名・自分の情報

まず請求書のいちばん上の真ん中に「請求書」とタイトルを記載しましょう。その下に、左寄せで宛名を記載します。請求相手が企業の場合は「○○御中」と書いたあと、住所を記載してください。請求先の担当者がわかる場合や個人の場合は、「○○様」と名前を入れましょう。

その下に、次は右寄せで自分の情報を記載します。自分の名前や法人名を記載し、その下に住所と電話番号を続けて記載してください。名前を本名にすべきかペンネームでよいのかは、追って解説します。

請求日・支払期日

自分の情報を書いたら、その下に右寄せのまま請求日と支払期日を記載しましょう。請求日や支払期日については、請求先から要望があれば事前にすり合わせをして取り決めておいてください。

特になければ、自分で日程を決めて問題ありません。ただし、期日に余裕がない場合は、トラブルにならないよう必ず事前に請求先へ相談しておくことが重要です。

一般的には、当月末締めの翌月末支払い、翌月25日支払いなど、1ヶ月程度の余裕をもたせて請求します。

合計金額

仕事内容や内訳など細かい金額を記載する前に、まずは大きめの文字で合計金額を書いておきましょう。合計金額を先に書いた上で、次で解説する仕事の内訳を記載します。合計金額は、「ご請求額:○○円」のように記載するのが一般的です。

合計金額を埋める前に欄だけ用意しておき、このあと解説する合計金額の計算を行ってから埋めるようにしましょう。

仕事内容や内訳

合計金額を書いた下に、表を作って仕事内容や内訳の詳細を記載しましょう。例えば、イラストレーターだと以下のようなイメージです。
 

品目

単価

数量

価格

月刊マガジン表紙イラスト

15,000

1

15,000

ポップアップ広告イラスト

30,000

1

30,000

ポスティング葉書イラスト

10,000

3

30,000


上記のように、品目・単価・数量・価格の4つを記載するのが一般的です。

小計・消費税・源泉徴収税・合計

内訳を書いたら、表の下に右寄せで小計・消費税・源泉徴収税・合計を記載します。

まず小計は、前項で解説した表の「価格」をすべて合計した金額を書いてください。このとき、計算ミスがないよう、表計算ソフトの機能を使用して合計金額を出しましょう。

小計を書いたら、その下に消費税を書きます。消費税は、小計に消費税率をかけた額を計算してください。例えば、小計が75,000円で消費税率が10%だった場合、消費税は7,500円です。

次に、源泉徴収税を記載しましょう。源泉徴収税を記載する必要有無については、追って詳しく解説します。源泉徴収税は、税抜の請求額、つまり小計に10.21%をかけて計算した額です。上記の例だと765.75円になり、小数点以下は四捨五入せず切り捨てるので、765円が源泉徴収税として記載する金額になります。

最後に、合計金額を記載しましょう。合計金額は、小計+消費税-源泉徴収税です。先程の例で合計金額を出してみると、以下のように計算できます。

75,000円(小計)+7,500円(消費税)-765円(源泉徴収税)=81,735(合計)

合計が出せたら、前述した合計金額欄にも金額を記載しておいてください。

振込先

金額が記載できたら、その下に振込先を明記しましょう。自分が振り込んでほしい口座情報を書けばOKです。銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義を記載してください。

口座情報が間違っているとクライアントに迷惑がかかるので、必ず正しく記載できているかしっかり確認をしましょう。

備考

備考はあってもなくても問題ありません。「いつもお世話になっております。請求書のご確認をお願いいたします。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」のように挨拶を記載しておいてもOKです。

もし、以前の振込先から口座情報が変わっている場合など、支払いに関して注意してほしいことがあれば必ず備考欄に記載しておきましょう。

イラストレーターの請求書に関してよくある疑問

ここでは、イラストレーターが請求書を作成する際によく出てくる疑問について解説します。

源泉徴収額は記載しないといけない?

源泉徴収税の記載は、義務ではありません。本来は支払いをする側が計算するのが義務なので、特に何も言われなければ計算も記載もしなくてOK

企業によってはそもそも源泉徴収を行っていないケースもあるので、何か言われない限り源泉徴収税は計算・記載しなくて問題ありません。書いてほしいと言われたときのみ対応しましょう。

請求書はメールで送ってもいい?

請求書はメールで送って問題ありません。メールのほかにも、slackやチャットワークなどビジネスコミュニケーションツールを通して送っても大丈夫です。

まれに郵送でほしいと言われることもあるので、要求されたときのみ郵送で対応しましょう。

請求書を渡すタイミングはいつ?

請求書を渡すタイミングは、請求先の取り決めに従えば問題ありません。相手が会社の場合は、支払いのサイクルが決まっているため、いつまでに請求書を出してほしいという要望があるはず。

一般的には、月末に締めて翌月に支払うことがほとんどです。月内の仕事を納品し終わった時点で請求書を発行し、末日もしくは月初までに出せば問題ありませんが、いつまでに提出が必要かはクライアントに確認しておくようにしましょう。

請求書に印鑑は必要?

請求書に印鑑が必要かどうかを定めた法律はありませんが、トラブル防止のために念のため押印しておくべきです。

日本では、印鑑を重要視する企業がまだまだたくさんあります。印鑑を押してこそ正式な書類になると考えている企業では、請求書に印鑑が押されていないと支払いをしてくれないケースも

もちろん印鑑を押していなかったからと言って支払い義務がなくなるわけではないので、仮に印鑑を押し忘れても請求する権利はあります。

企業によっては印鑑がないことで支払いが遅れるケースもあるので、余計なトラブルや面倒なことに発展しないよう、印鑑を押しておくほうが安全です。

自宅が仕事場だから住所は書きたくない…書かないといけない?

フリーランスや個人事業主の人であれば、自宅を事務所にしていることがよくあります。個人情報保護の観点から、住所を記載したくないという人もいますが、住所は記載すべきです。

住所も名前もわからない相手にお金を支払うのは、相手にとってリスクになるもの。契約を結び、パートナーとして働いていく以上、お互いに最低限の情報を提供することは信頼関係において重要なことです。

「どこのだれかもわからない相手」と思われると、今後仕事を依頼してもらえなくなる可能性もあるので、住所は必ず記載しておきましょう。

請求書は本名で書くべき?ペンネームはNG?

住所と同様、名前もペンネームではなく本名で書いておくべきです。本名であれば自分を証明することができますが、ペンネームだと万が一何かあったときに請求書が自分のものであることを証明できなくなってしまいます

普段ペンネームでやり取りをしている人は、ペンネームと本名の両方を書いておいたほうがわかりやすくて親切です。

請求書を郵送や手渡しをする場合に封筒はどうすればいい?

請求書を郵送する場合はもちろん、オフィス訪問時などに手渡しすることを依頼された場合は、封筒に入れましょう。封筒には、以下の内容を記載してください。

・住所
・会社名(必要であれば部署名と担当者名)
・「請求書在中」のハンコや赤文字での記載
・裏面に自分の住所と名前


会社名や部署名までを宛名にする場合は、「○○御中」とつけましょう。担当者名までわかる場合は、会社名や部署名のあとに「御中」は記載せず、担当者名まで書いたあとに「様」だけをつければOKです。

請求書は重要書類なので、見落としがないようハンコや赤文字で「請求書在中」と記載するのが一般的。なくても問題はありませんが、あったほうが安全です。ハンコは100円ショップなどで簡単に手に入ります。

郵送の場合は切手を左上に忘れず貼り付けてください。カバーレターや送付状は入れなくて問題ありません。丁寧にしたい場合は入れてもいいですが、気にしていない会社がほとんどです。

まとめ

請求書は、職種や業界に関わらず本記事で解説した内容が基本です。イラストレーターだけがやらなければいけないことは特にありません。働いた分をしっかりと請求するためにも、本記事を参考に正しく請求書を記載しましょう。

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