アニメーターを辞めた人の理由や声を紹介!辞めた後はどうする?

アニメーターを辞めた人の理由や声を紹介!辞めた後はどうする?
アニメ好きやイラスト好きに人気のアニメーター。憧れる人が多い職種ですが、ネット上では給料が安いという声や、絶えられなくて辞めたという声が多く見受けられます。これから目指そうと思っている人や、辞めたいと思っている人にとっては気になる声ですよね。本記事では、実際にアニメーターの仕事を辞めた人の声や理由、辞めた後にどんなことをしているかなどについて紹介します。

目次

アニメーターを辞めた人の理由

それでは早速、実際にアニメーターを辞めた人の声や理由を紹介します。

とにかく給料が安い。まともに生活ができない

アニメーターは、フリーランスとして働いている人が多いため人によって収入にばらつきがありますが、転職サイトや口コミサイトによると、年収300万円を切る人が多いようです。なかにはアニメーターの仕事だけでは年収100万円程度しかないという声も。

また、日本アニメーター・演出協会の「実態調査にみるアニメ制作従事者の働き方」によると、20代前半の若い世代だと155万円程度とかなり安い傾向にあるというデータもあります。

特にアニメーターのなかでも動画マンと呼ばれる人は、1枚絵を描いても100円程度にしかならないことも。より報酬が高い原画マンは1枚で数千円もらえることが多いですが、原画マンになるにはかなりの経験や実績が必要です。すぐになれるものではありません。

ちなみにこれは、仕事がもらえず収入が少ないという人だけではなく、徹夜するレベルで毎日働いてもこの額だという人が多いのが特徴です。

代わりはいくらでもいるという扱いをされる

アニメーターの給料が低かったり、労働環境が劣悪だったりというのは有名な話ですが、それでもアニメーター志望の人が後を絶ちません。どれだけ環境や待遇に不満があっても、代わりはいくらでもいるという扱いをされてしまうこともあるようです。

実際に待遇や環境の悪い状態が続いてしまうのも、志望者が絶えないからこそ。どれだけ人が辞めても、どれだけ不満を言われても、アニメーターとして働きたいという人は次々出てくるので、企業が改善の努力をしなても成り立ってしまう現場もあるようです。

作業レベルは上がっていくのに報酬水準は上がらない

近年さまざまな技術が発達していることにより、アニメで使われる技術もレベルが上がっています。しかし、先述したような理由も含め、アニメーターの報酬はほとんど変わっていないようです。

新しいツールが使えるようになったり、絵のクオリティを上がったりしても給料が変わらない環境であれば、割に合わないと感じるのも無理はありません。そのような環境では明るい未来の見通しがたたず、辞めたくなってしまう人も多いでしょう。

描いた絵がそのままアニメに反映されない

実は、アニメーターが描いた絵がそのままアニメに反映されることは少ないのです。徹夜をしてまで薄給で膨大な絵を作り上げても、劣化した絵に作り変えられてしまうことが多々あります。

アニメーターが絵を描いたあと、その絵はそのままダイレクトに画面に映されるわけではありません。さまざまな工程を経るなかで、監督やプロデューサーの指示に従ってほかの人が何度も手を入れることがあります。アニメーター本人が手を入れるわけではありません。

また、原画マンが描いた絵をもとに動画マンがつなぎ合わせの合間の絵を描いて挿入するため、さらに内容は変化していきます。

結果として、最終的に画面に映されたときには一体誰が描いた絵なのかわからなくなることがほとんどです。劣化することももちろんあるので、一生懸命描いた甲斐がないと感じることは当然ですし、何よりクリエイティブ職としてのプライドも傷つきます。

自分の絵をアニメにしたいと思ってアニメーターになったのに、自分は何のために仕事をしているんだろうという気持ちになるのは当然でしょう。

アニメ業界はなぜ環境が悪いのか?

アニメ業界は、構造そのものが悪いと言われています。これは海外でもニュースに取り上げられるほど有名で、問題視されているものです。

アニメ制作会社がアニメを作る際には、おもちゃメーカーや出版社など、さまざまな企業から資金調達をします。これらの出資元企業が連合を組んだものを「製作委員会」と呼び、この連合がロイヤリティや著作権を持つことになるのです。

そうなると、調達した資金を使ってアニメを作った制作会社に入ってくる報酬はごくわずか。報酬が少ない制作会社が、アニメ制作におけるあらゆるコストカットをしようとするのは当然のことです。

本来このような構造が蔓延していると仕事を受けてくれる人がいなくなるため、制作会社側も賃金引き上げをするしかなくなるのですが、ここがアニメ業界の特殊なところです。給料を上げなくても仕事を受けてくれる人が後を絶たないため、このような状態が続いているのです。

アニメーターを辞めた後はどうする?

あまりに過酷な状態が続き、心身ともに疲弊しているのであれば、辞めてしまうのももちろんアリです。アニメーターを辞めた後にどのような道があるかについて解説します。

それでも絵が描きたいならゲーム業界がおすすめ

アニメ業界はもうこりごりだけど、絵を描く仕事は続けたいという人には、ゲーム業界がおすすめです。実際にアニメーターがゲーム業界に転身するケースは少なくありません。

アニメーターとしてのスキルはゲーム業界でも汎用性があり、2Dデザイナーや3DCGデザイナーとして活躍することができます。その上、ゲーム業界はインターネットを使ったゲームが発達していることもあり、成長し続けている業界。

国内ゲーム市場は毎年成長傾向にあり、市場規模が拡大しています。ファミ通のモバイルゲーム白書によると、2018年の世界におけるモバイルゲーム市場は約7兆円で、アジアだけで見ても約4兆円と世界最大規模です。

また、アニメ業界とは違い、フリーランス以外にも正社員でしっかりと人材を固めている企業も少なくありません。ハイスペックなPCなど作業環境を整えている立派な企業もたくさんあります。

アニメとゲームは文化として共通しているところもあるので、アニメ業界に憧れてアニメーターになった人でも、比較的違和感なくなじめるでしょう。

全く違う職に付く場合は早めの行動を

もちろん、アニメーターから全く異なる業種・職種に転換する人もたくさんいます。アニメーターの環境が悪すぎたがゆえに、普通の事務職で毎月決まった額をしっかりともらいたいと考える人も少なくありません。クリエイティブな仕事に疲れてしまい、あえて一般的なオフィスワークを選ぶ人が多いでしょう。

全く別の業界や職種へ移る場合には、とにかく早めの行動が重要です。年齢が上がるほど未経験での就職が難しくなるため、年齢を重ねる前に決断をしてください。特に30代以降の場合は、かなりハードルが高くなってしまうので、転職先を見つけるのに時間がかかってしまうでしょう。

契約社員・派遣社員からスタートすることで入りやすくなる場合もあるので、正社員にこだわらず、幅広く検討しながら余裕を持って転職活動することをおすすめします。

まとめ

辞めたという人の声が多いアニメーター。夢を持って目指したものの、心身ともにつらくなるようであれば辞めてしまうのは悪いことではありません。転職はいずれの場合も早めの行動が重要です。辞めたいと考えている人は、まずは情報収集からでも始めてみることをおすすめします。

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