DTPデザイナーの今後はどうなる?将来性や需要はなくなる?
DTPソフトを使って紙媒体のコンテンツを美しく、読みやすいものに仕上げるDTPデザイナー。紙媒体の印刷物が少なくなり、Web媒体が拡大していくなかで、今後のDTPデザイナーの行く先を不安に感じている人も少なくないはず。本記事では、DTPデザイナーの今後や将来性などについて解説します。
目次
- DTPデザイナーとは?仕事内容やDTPオペレーターとの違いは?
- DTPデザイナーの求人が減りつつある?今後の将来性は?
- DTPデザイナーの将来性が厳しい理由は?
- 今DTPデザイナーをしている人が今後身につけるべきスキルは?
- DTPデザイナーが転職する場合におすすめの職種は?
- まとめ
DTPデザイナーとは?仕事内容やDTPオペレーターとの違いは?
DTPとは、Desk Top Publishingの略で、印刷物のデザインから入稿データの制作までを一貫してパソコンで行う仕事のことを言います。DTPデザイナーは、この作業を行う人のことで、デザインから印刷の工程まで持っていく仕事です。
デザインを行うのは、雑誌や書籍、紙の広告、ポスターや看板、ハガキなどさまざまな紙媒体。デザインしたものを、DTPソフトで行間や文字、画像の色味を調整したり、写真を盛り込んだりと、印刷物をより見やすく美しくするための作業を行います。
DTPデザイナーとDTPオペレーターとの違いは、企業によって明確にわけられていないことが多いものの、デザイナーはデザインから印刷工程まで一貫して行うことが多い一方で、オペレーターはデザインを行いません。
一般的にはこの分け方がされますが、いずれも両方やらなければいけないこともあれば、いずれも片方だけの作業しか行わないケースもあります。また、DTPデザイナーは、DTPソフト以外にもPhotoshopやIllustrator、InDesignなどを使用するため、これらのデザインソフトを使いこなすスキルも必要です。
DTPデザイナーの求人が減りつつある?今後の将来性は?
DTPデザイナーの今後の将来性は、厳しいと言っても過言ではありません。現時点でも求人数が減少傾向にあり、DODAやリクナビネクストなどの求人サイトを見てみると、Webデザイナーとの求人数差は20倍以上にものぼります。これを見る限り、DTPデザイナーは将来性に乏しいと言えるでしょう。
DTPデザイナーの将来性が厳しい理由は?
それでは、なぜDTPデザイナーは今後の将来性がなくなっていくと言われているのでしょうか。
紙媒体の業界が縮小傾向にある
いちばんの理由は、雑誌など紙媒体の業界が縮小していることです。もう10年以上も前から出版不況だと言われ続けてきました。今ではWebが主流となり、ほとんどのプロモーション活動や情報提供がインターネットを通じて行われています。
もちろん今でも一定数雑誌を買う人やオフライン広告を必要としている会社はありますが、今後もWebの勢いが衰えることはなく、紙媒体が追い上げることもないと言えるでしょう。
誰でも簡単に印刷物が作れるようになった
もうひとつの理由として挙げられるのが、あえてDTPデザイナーに依頼をして高コストで印刷物を作る必要がなくなったという点です。
チラシやポスター、カタログなど、あらゆる紙媒体の制作物が無料のテンプレートを使って誰でも簡単に作れる時代になりました。感覚的に操作していくだけである程度クオリティの高いものが作れるようになり、それを印刷発注するだけでそれなりのものが作れてしまいます。
紙の需要が減った上に誰でも簡単にそれなりのものが作れるとなると、DTPデザイナーの需要が減少していくばかりであることにも頷けるでしょう。
今DTPデザイナーをしている人が今後身につけるべきスキルは?
とはいえ、今DTPデザイナーをしている人が今後活躍する場がなくなるかというと、決してそうではありません。ここでは、DTPデザイナーが新たに身につけておくべきスキルを紹介します。
Webデザイナーのスキル
DTPデザイナーに最もおすすめなのは、Webデザイナーのスキルを身につけることです。DTPデザイナーとしてのスキルを活かすことができる上に、今後需要が伸び続けていくことも予測できます。
先述したように、Webデザイナーの求人数は現時点でもDTPデザイナーの20倍以上です。この勢いは当面止まることがないだろうと言われています。また、DTPデザイナーとして培ったスキルのうち、PhotoshopやIllustratorといった知識が役立つのもメリット。
Webに関する知見や、コーディングスキルなどは新たに身につける必要がありますが、デザインという共通要素はしっかりと土台形成されているため、比較的すぐにスキルを身につけられるのが特徴です。
フリーランスとして活動する場合でも、WebデザインもDTPデザインも両方できると重宝されます。いずれにせよ身につけておいて絶対に損はないので、少しずつ勉強を始めてみるといいでしょう。
関連記事:Webデザイナーのスキルチェックに!習得しておきたいスキル10選
ディレクションやマネジメントスキル
ほかにも、チームをディレクションするスキルや、メンバーをマネジメントするスキルも持ち合わせておくべきです。
DTPデザイナーに限ったことではありませんが、今後はAIに取ってかわることができない人間としての付加価値がよりいっそう求められることになっていきます。簡単なDTPデザインやWebデザインは、AIに取ってかわられる可能性が高いです。
AIが簡単なデザインを行うサービスは既に存在しています。今後この流れがより一層加速していくことが考えられるので、付加価値の高いスキルを身につけておくことが重要です。
スケジュールやタスクを管理しながらチーム全体に指示を出してプロジェクトを遂行していくディレクションスキルや、メンバーを教育してモチベーションを上げていくマネジメントスキルは、どんな現場に行っても重宝されます。机上の勉強だけでは磨けないことが多いので、現場で経験を積んでおくといいですよ。
DTPデザイナーが転職する場合におすすめの職種は?
DTPデザイナーの将来性に危機を感じているなら、思い切って早い段階で別の職種へ移行するのもおすすめです。最もおすすめなのは、先述したWebデザイナー。今後も需要がなくなることはない上、スキルを身につけやすいのがポイントです。ほかには、UIデザイナーやフロントエンドエンジニアなども候補に入れてみてください。
UIデザイナーとは、Webサイトやアプリのインターフェースをデザインする仕事です。どんなデザインにすればユーザーが使いやすいか、どんな操作性であればユーザーが満足するかなどを考えて設計します。Webデザイナーとスキルの互換性が高いため、DTPデザイナーからの転身も比較的しやすいでしょう。
フロントエンドエンジニアも、インターフェースに関わるという点でDTPデザイナーから転身しやすい職種のひとつです。WebデザイナーやUIデザイナーが設計したものをもとに、Webサイトやアプリのフロントエンドを構築します。フロントエンドとは、ユーザーとWebサイトやアプリが直接接触する場所のことです。フロントエンドエンジニアは自分でコードが書けるレベルでコーディングスキルを深めなくてはいけませんが、そこさえクリアすれば問題ないでしょう。
UIデザイナーやフロントエンドエンジニアについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:UIデザイナーの仕事内容から案件提案まで
関連記事:フロントエンドエンジニアの仕事内容から案件提案まで
まとめ
今後ますます将来性が危うくなっていくDTPデザイナーですが、今からできるスキルアップをしておくことで、いつの時代も活躍できる人材でいることは可能です。将来に不安を抱えているDTPデザイナーは、本記事を参考に次の道を検討してみてください。
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