Webディレクターにコーディングは必要？コードの確認方法も併せてチェック

必須スキルではないものの、コーディングスキルのあるWebディレクターはを習得すれば進行管理に役立つ可能性があります。本記事では、コーディングスキルを身につけるメリット、コーディング作業の進行管理を行う際の注意点などについて解説します。

目次

• Webディレクターはコーディングもできなくてはいけないのか？
• コーディングの知識を身につける方法は？
• Webディレクターが関わるコーディングの流れとは？
• コーディング作業の進行管理を行ううえでの注意点
• まとめ

Webディレクターはコーディングもできなくてはいけないのか？

結論からいうと、コーディング作業はエンジニアが行うため、Webディレクターはコーディングをできる必要はありません。もちろん、コーディングスキルがあれば何かと有利な場面もありますが、実際に手を動かせるWebディレクターは多くないため、コーディングができる必要はないでしょう。

しかしコーディングができなくても、コードが書けるだけの知識があることは望ましいといえます。とくにHTML/CSS、JavaScriptへの理解は必須。何が書かれているか、重要な記述がもれていないかなどが見て分かるようになっておきましょう。不具合があったときにコードを確認し、簡単なものであれば原因を特定できるのが理想だと言えます。

2021年6月時点でのレバテッククリエイター掲載案件にも、「求めるスキル」または「歓迎スキル」に言語の知識やコーディング経験を挙げるものがあります。コーディングスキルがあるWebディレクターは、参画可能な案件の幅が広がるでしょう。

コーディングの知識を身につける方法は？

コーディングの知識を習得するのにあたっては、次のような学習方法を試しててください。実際に手を動かした方が知識も入りやすいので、可能であれば実装してみるのがおすすめです。見本としたいWebページを選び、自分でも同じように作ってみましょう。

書籍や無料サイトで独学する

書籍や無料サイトで独学する方法がまず挙げられます。参考書を読み込み、コーディングの大まかな流れを少しずつ覚えていきましょう。

文字の説明だけではわかりにくいと感じたら、直感的な理解を助ける学習サイトのクイズや動画解説などを活用してみます。サイトごとに特色が異なるため、自分のレベルに合っていて、楽しく取り組めそうなものを選ぶのがコツです。

スクールに通って体系的に学ぶ

技術を体系的に効率良く学びたいのであれば、スクールが適しています。スクールによっては、生徒の目的に応じてプランを作ってくれるところもあるようです。

スクールでは講師に質問できるため、疑問点をすぐに解消することができます。また、自身のスキルをチェックしてもらい、良い点や改善点についてプロの客観的な意見が聞けるのもスクールの良さであるといえるでしょう。

勉強会やセミナーに参加する

コーディングの知識が学べる勉強会やセミナーを探すのも手です。オンラインで参加できるコミュニティが開かれている可能性もあります。

こうした集まりのメリットは、ともに学ぶ仲間と出会えること。独学中につまずいた場合も、他の参加者に聞くことで解決できるでしょう。仲間に刺激を受け、学習のモチベーションが高まるのも利点です。

Webディレクターが関わるコーディングの流れとは？

Webディレクターは制作現場のマネジメントを行う過程で、コーディング作業の管理に携わることがあります。具体的にどのような関わり方になるのか、主な流れを見ていきましょう。

コーディング指示書（仕様書）を作成する

最初に、コーダーに指示を出すための指示書を作成します。指示書に記載するのは、対象となるOSやブラウザ、文字コード、改行コード、表現ルール、実装したい機能などです。指示書はコーダーに渡す前に、クライアントに確認してもらいます。

この指示書は、Webディレクターとコーディングメンバーが円滑に意思疎通するのに重要な役割を果たします。大雑把な説明や簡単なメモ書きだけでは、認識の相違が生じかねません。細部まで仕様書に落とし込み、イメージを共有することが大切です。

指示書が固まったら、サイトマップやデザインデータと一緒に指示書をコーダーにわたし、作業を依頼します。

対象ブラウザで閲覧可能かチェックする

コーディング作業の完了報告を受けたら、対象ブラウザで問題なく表示できるかチェックします。指示内容がすべて守られているかどうかも確認しましょう。クライアントにも見てもらい、指摘があればコーダーに修正を指示します。

誤字脱字のような基本的ミスがないかどうかはもちろん、フォントと色が指定どおりになっているか、リンク先に間違いがないか、構成と配置が適切か、ユーザー目線で不便な点がないかなど、細かく見るのがポイントです。

コーディング作業の進行管理を行ううえでの注意点

Webディレクターがコーディング周りの進行管理を行う際は、次の点に注意する必要があります。

事前にクライアントの要望をよく確認しておく

コーダーに作業に取りかかってもらう前に、Webサイトの基本ルールに対する認識を可能な限りクライアントと一致させておくことが肝要です。

Webサイト完成後に「やっぱりこの部分はこうしたい」といわれてしまうと、コーディング以前のデザインから修正しなくてはならなくなる恐れがあります。

スケジュールを注意深く管理する

期日に間に合うよう制作を進めるためには、スケジュールを注意深く管理することが求められます。現場全体を見通すのは大変な面もありますが、メンバーには定期的に作業の進み具合を訊ね、状況によってはスケジュールを調整し直すようにします。

Webディレクター自身のチェックスキル向上に努める

コーディングの進行管理をスムーズに行うには、Webディレクター自身のチェックスキルを高めることも大切。コーダー間のスキル差、一人ひとりの癖を理解したうえで、各人に的確な指示が出せれば、クオリティが一定に保たれるでしょう。

コーディングスキルを持つWebディレクターであれば、自身の経験に基づいて具体的な指摘ができるため、結果としてWebサイトの品質を向上させることにもつながります。

まとめ

Webディレクターにコーディングスキルは必須ではありません。しかし、コーディングスキルがあればコーダーに精度の高い指示が出せるようになります。余力がある人はコーディングも習得してみるのもおすすめです。