Qゲームプロデューサーの役割と仕事内容、必要なスキルについて教えてください。

ゲームプロデューサーは、ゲーム制作プロジェクトを統括する総責任者です。プロジェクトの起案や予算・スケジュールの管理、スタッフの配置、協力会社との折衝、プロモーション戦略の立案など、業務は多岐に渡ります。必要なスキルには、ゲーム開発の実務経験や、マネジメント能力、プロモーション能力が挙げられるでしょう。

目次

1. ゲームプロデューサーの役割と仕事内容
2. ゲームプロデューサーに必要なスキル
3. ゲームプロデューサーになるには

 

1. ゲームプロデューサーの役割と仕事内容

まずは、ゲームプロデューサーの役割と仕事内容について見ていきましょう。

 

ゲームプロデューサーの役割

ゲームプロデューサーの役割は、ゲーム制作プロジェクトにおける総責任者として、チーム全体を総括し、プロジェクトを成功に導くことです。
 
開発規模が小さい現場では、ゲームディレクターがゲームプロデューサーの役割を兼任することもあるようですが、多くの場合、ゲームディレクターをはじめとしたゲームクリエイター達が現場の作業に専念できるよう、ゲームプロデューサーが配置されています。

特に、費用やスタッフを大量投入するような大きな開発現場の場合は、自社のスタッフのみならず、外部のゲーム制作会社と協力することも少なくないため、ゲームプロデューサーの存在は必要不可欠です。
 

ゲームプロデューサーの仕事内容

ゲームプロデューサーの具体的な仕事内容としては、予算やスケジュールの管理、スタッフの配置、協力会社との折衝、プロモーション戦略の立案などが挙げられるでしょう。また、総責任者という立場上、企画立案に関わることもあり、プロデューサー自らがどのようなジャンル、コンセプトで作るかといった大枠を決めることもあります。
 

ゲームプロデューサーとゲームディレクターの違い

プロデューサーとディレクターは混同されがちですが、その役割は大きく異なります。

プロデューサーは、上記で説明したとおり、ゲームを作って販売するまでのすべての工程を管理し、最終的なプロジェクト成功を目指します。

一方、ディレクターは、プロデューサーの意向を汲んでゲームのテーマやストーリーなどを考え、スタッフに直接指示を出したり、スタッフのスケジュールを管理したりと、現場監督としてゲームそのものを制作するのが仕事となります。

つまり、プロデューサーは、「売上目標を達成する」のが仕事であり、ディレクターは、「面白いゲームを作る」のが仕事。プロデューサーはビジネス的な要素が強く、ディレクターはクリエイティブ的な要素が強いということです。

人あるいは企業によっては、両者の役割は明確に分かれているため上下関係はなく、同等の立場と考える場合もありますが、一般的には、プロジェクトの総責任者であるプロデューサーの方が上位職であると言われています。
 

2. ゲームプロデューサーに必要なスキル

ゲームプロデューサーに必要なスキルは、ゲーム開発の実務経験、マネジメント能力、プロモーション能力です。

  

ゲーム開発の実務経験

プロジェクトを統制するには、ゲーム開発の実務経験が必要になります。開発の流れや、現場で行われていることを知らなければ、スケジュールを立てたりスタッフの指揮をとることが難しいためです。一般的に、開発スタッフおよびディレクター職を経てプロデューサーになる人が多いのには、こういった理由があります。
 

マネジメント能力

ゲームプロデューサーは、業務上マネジメント能力が必須となります。マネジメント能力とは、目的達成に向けて組織をまとめ、管理する能力のことです。たとえば、チームメンバーに適切な指示を出すためのコミュニケーション能力や、トラブルを最小限に抑えるための問題発見および解決能力、プロジェクトの方向性を定める意思決定力、開発に関わる人を納得させるプレゼンテーション力などは、マネジメント能力の一つと言えるでしょう。
 

プロモーション能力

ヒットを生み出すのが最終目標であるゲームプロデューサーにとって、効果的にプロモーションできるかどうかは非常に重要です。せっかく面白いゲームができても、プランニングを間違えると売上に影響してしまう可能性もあります。テレビ、雑誌、SNS、屋外広告といった各媒体の特徴を把握し、柔軟な発想力で、目的に合ったプロモーションが行えるようになっておきましょう。
 

3. ゲームプロデューサーになるには

ゲームプロデューサーは、ゲーム制作における最上位職種です。上記でも触れましたが、開発スタッフやディレクターを経てこのポストに就くのが一般的となっています。
 
ゲーム業界が未経験という人は、まずゲーム制作会社にデザイナーやプログラマー、プランナーなどの開発スタッフとして就職し、経験を積んでゲームディレクター、ゲームプロデューサーとステップアップしていくことになるでしょう。
 
ゲーム開発の仕事に就くには、デザイナーならデッサン力、プログラマーならプログラミングスキルといった具合に、技術や知識が問われます。

ゲーム業界は、学歴よりもスキルが重視される傾向にあるため、独学で学んだとしても就職に不利になるということはありませんが、独学では不安という人は、ゲーム関係の専門学校や美術系の大学などで学んでから就職することも検討してみましょう。

※本記事は2019年10月時点の情報を基に執筆しております。