ポートフォリオの構成要素は?作成時の注意点も併せて解説
クリエイターが就職したり、フリーランスとして仕事を請けたりする際は、たいていの場合ポートフォリオが必要になります。ポートフォリオは自由に作れる分、どのような構成にすればよいか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
本記事では、ポートフォリオの構成例に加えて、作成時のコツや注意点を紹介します。
目次
ポートフォリオの構成例
構成のよしあしが、ポートフォリオの出来栄えを決めると言っても過言ではありません。具体的にどのような構成要素がポートフォリオに必要かを見ていきましょう。
枚数は15~20ページほど
まずポートフォリオの分量ですが、表紙や目次なども含めて15~20ページほどにまとめるのがよいとされます。選考担当者が応募者1人に多くの時間をかけることができないので、時間をかけずに確認できるよう配慮しましょう。
とはいえ、ページ数が5ページほどと少なすぎるとアピール不足になる恐れがあります。ポートフォリオは他の応募者との比較材料に使われる側面もあるため、多すぎず少なすぎない分量を心がけましょう。
表紙・背表紙をつける
ポートフォリオには、表紙と背表紙をつけます。表紙・背表紙があれば何の資料かが一目で分かるうえ、「作品集」としての体裁も整います。表紙に名前を書けば、誰のポートフォリオなのかも一目瞭然です。
デザイナーやイラストレーターなどグラフィックを扱う職種を目指す人であれば、表紙のデザインはセンスをアピールする一助にもなります。
表紙の後に目次をつける
表紙の後に目次をつけると、ポートフォリオの中身がより分かりやすくなります。選考担当者は最初に目次に目を通しながら、「全体のボリュームはどれくらいか」「どのような作品が掲載されているか」をチェックするからです。
目次で求められるのは、見る側がすぐに内容を把握できる配慮です。誤字脱字に注意し、作品ごとのページ数を記載するのも忘れずに。テキストで作品名を並べるだけでなく、サムネイルもつければより親切です。
自己紹介(プロフィール)も必要
目次の後には、自己紹介(プロフィール)ページを設けます。自己紹介に載せるのは、以下の項目です。
・名前
・生年月日
・顔写真
・経歴
・スキル
・資格、使用できるツール
・自己PR(強みやエピソード)
スキルはレーダーチャートや星などを使って、視覚的に分かりやすく習熟度を示すのがベターです。
自己PRは、200~300文字ほどにまとめ、選考担当者が内容をすぐ理解できるよう、簡潔な文章で書きましょう。具体的なエピソードや数字が入ると読みやすくなるうえ、あなたの強みがより明確に伝わります。
自己紹介ページは、応募者の人となりを選考担当者に知ってもらう重要なパートです。「作品の見せ方さえ工夫すれば大丈夫」とは考えず、見栄えがよくなっているか、誤字脱字がないか、コンセプトが一貫しているかなど、細かい点まで配慮して作成しましょう。
10~20点ほどの作品を載せる
続いては、作品を10~20点ほど選んで掲載します。作品の画像(Webサイト形式のポートフォリオならURLも)だけでなく、以下の情報も記載してください。
・作品名
・作品の概要
・担当した作業
・作品コンセプト
・工夫ポイント
・制作期間
作品の概要には、使用したツールや制作環境といった基本情報を記します。工夫ポイントは、制作時の具体的なエピソードを含めましょう。あなたの発想力や創意が伝わりやすくなります。
作品のレイアウトに特に決まりはありません。1ページに1作品を掲載する場合もあれば、見開きで1作品を紹介する人もいるようです。作品のコンセプトや魅力が伝わるレイアウトを工夫しましょう。
「レイアウトに自信がない…」「決まりがないとはいっても、見本がないと作るのが難しい」という人は、次のサイトを参考にしてみてください。
参考サイト:ポートフォリオのレイアウト例|Pinterest
また、ポートフォリオに載せる作品がない場合は、1日体験のワークショップに参加して用意する方法もあります。載せる作品が少ない場合は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:ポートフォリオに載せる作品がない…。実績がない場合の対処法を解説
得意ジャンル
作品紹介後は、自分の得意ジャンルをアピールします。得意ジャンルを示すことで、応募先の方針に合う人材かどうかを選考担当者が判断しやすくなるからです。
今後のビジョン
今後のビジョンを述べると、資料としてまとまりが出ます。「自分のスキルでこんな作品を作りたい」「このような働き方がしたい」ということをアピールしましょう。自己PR同様、長くなりすぎず簡潔に書くのがコツです。
連絡先
ポートフォリオには連絡先も記載してください。電話番号やメールアドレスだけでなく、SNSアカウントを載せるのも効果的です。あなたのことをより深く知ってもらえる可能性があります。
なお、以下の記事でもポートフォリオに必要な要素を解説しています。Webデザイナー向けではありますが、他の職種を志望する人もぜひ参考にしてみてください。
関連記事:【プロが解説】Webデザイナー必見!評価されるポートフォリオの作り方
ポートフォリオサイトを作りたい人は、次の記事で成功者の作品を参考にするとよいでしょう。
関連記事:おしゃれなポートフォリオサイトのおすすめ20選!参考にしてかっこよく作ろう
ポートフォリオ構成前に、紙とWebのどちらで作るかを決める
ポートフォリオを構成する前に、紙とWebサイトのどちらで作るかを決める必要があります。ここでは、双方のメリット・デメリットを解説します。
紙のポートフォリオのメリットとデメリット
紙のポートフォリオのメリットは、大きめの用紙を使うことでWebサイトよりも迫力が出せることです。グラフィックデザイナーやイラストレーターのように、1つの絵のインパクトが大事になる職種に向いています。
面接(商談)の場所や選考担当者のデジタルリテラシーを問わないのも、紙のポートフォリオならではの良さです。紙であればインターネット環境がない場所でも簡単に見られますし、Web媒体に慣れていない選考担当者もスムーズに内容をチェックできます。
「WebサイトやCGなど、コンピューターで閲覧する作品を扱う職種なら、紙のポートフォリオは不要なのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし、上述のメリットを踏まえて紙のポートフォリオも作成しておけば、どのようなタイプの選考にも対応できます。
紙のポートフォリオのデメリットは、紙質を選ぶ手間が発生したり、インク代がかかったりすることです。また、紙を束ねるファイルを用意し、常に持ち運ばなければならないのもデメリットとなります。
Webポートフォリオ(ポートフォリオサイト)のメリットとデメリット
ポートフォリオサイトのメリットは、URLを送るだけで作品を見てもらえる手軽さです。紙のポートフォリオのように、紙質を選んだり印刷したりといった手間はかかりません。
IT系や映像制作の職種では、ポートフォリオサイトが好まれる傾向にあるようです。そのような職種でなくても、アニメーションつきの作品を提示する場合はポートフォリオサイトが適しています。
ポートフォリオサイトのデメリットとしては、更新する手間がかかることが挙げられるでしょう。また、小さい画面でポートフォリオをチェックする場合、細部のこだわりまで見てもらえない恐れがあります。
応募時に指定があるため両方作っておくのが望ましい
応募時に指定がある場合を考慮し、ポートフォリオは紙とWebの両方で作成しておきましょう。紙とWebサイトそれぞれにメリット・デメリットがあるので、両方作っておけば応募先に合わせて適切な方を選択できます。
ポートフォリオ構成時に注意するとよいポイント
最後に、ポートフォリオ構成時に気をつけるとよいポイントを3つ紹介します。
応募先に合った作品をピックアップする
ポートフォリオは、応募先に合わせて内容を少しずつ変えるのが基本です。好まれる人材や作風は、企業により異なります。求人・案件を出す企業の方針や理念を公式サイトなどから分析し、それに合った構成にすることが大切です。
作品紹介は自信作を最初に
作品紹介では、自信作や完成度の高い作品を最初の方に持っていきましょう。選考担当者は多数のポートフォリオを見なければならず、全ての作品を時間をかけてチェックできるとは限りません。
最初にインパクトがある作品、企業の好むテイストに合った作品を置くことで、選考担当者の目に留まりやすくなります。
著作権に注意する
著作権の帰属にも意識を向ける必要があります。もしあなたが以前に別の企業で制作に携わったことがある場合、作品の著作権はその企業に属します。その作品をポートフォリオに掲載する際は、著作権を持つ企業に許可を取るようにしましょう。
まとめ
ポートフォリオは、単に作品をまとめれば良いというものではありません。応募先企業や選考担当者へのアピールになるよう、ポートフォリオの構成を吟味しましょう。自分で考えた構成に自信が持てない人は、提出前に友人や知人に見せて指摘をもらうのも手です。
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