ポートフォリオ作成時に気をつけたい著作権!載せても良い作品とは
ポートフォリオを作る際に気をつけるべき事柄の一つが、著作権です。本記事では著作権の概要とともに、載せてもよい作品とダメな作品、ポートフォリオ管理の注意点などを解説します。
「作品の扱いを間違えるとトラブルになるかも…」と不安な人は、ぜひ本記事で著作権への理解を深めてください。
目次
- そもそも著作権とは?
- ポートフォリオに掲載してもよい作品
- ポートフォリオに掲載しない方がよい作品
- ポートフォリオの掲載作品の著作権について注意すべき点
- ポートフォリオ作成時は著作権に注意しよう
- まとめ
そもそも著作権とは?
はじめに、文化庁のページやe-Gov法令検索(e-Govポータル)を参照しながら、著作権の概要を把握しましょう。
著作権とは、著作物を作った人の利益を守る制度
著作権とは、小説・音楽・絵画といった著作物を作った人(=著作者)の利益を守る制度です。
著作物は著作権法第2条第1項で、「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されています。従って、そっくりに模倣したものや頭の中のアイデアは著作物とは言えません。
参考:e-Gov法令検索「著作権法」
参考:文化庁「著作物について」
ポートフォリオの掲載作品の著作権は誰のものか?
企業に所属しながら作った作品の著作権は、基本的にその会社にあると考えられます。法人が著作者となる要件は複数あり、著作物の制作企画を立てたのがその法人であること、企業の名義で作品を発表することなどが挙げられるでしょう。
参照:文化庁「著作者について」
ポートフォリオを作る際は著作権に配慮することが大切
ポートフォリオに作品を掲載する際は、「著作権が誰にあるのか」を常に意識することが大切です。
実際には、ポートフォリオとして応募先に見せるだけなら、問題にならないケースが多いようです。とはいえ、第三者に情報がもれることがないよう、適切に作品を管理する必要はあります。
ポートフォリオに掲載してもよい作品
ここでは、ポートフォリオに掲載できるケースを紹介します。
自主制作や卒業制作などの作品はポートフォリオに載せてよい
自主制作や卒業制作などの作品は、ポートフォリオに掲載しても問題ありません。趣味で作ったもの、何かのサンプルとして制作したものも同様です。こうした作品は納品先の企業がないため、他者の許可を取る必要はありません。
クリエイターとしての活動歴が短い人、まだ学生で実績がない人でも、在学中に制作した作品や個人的な創作物でアピールすることができます。
過去に受注した作品・前職に著作権がある作品は許可が必要
クライアントから依頼を受けて制作した作品は、相手の許可が取れればポートフォリオへの掲載が可能です。また、直接問い合わせなくても、契約書を再確認すればポートフォリオへの掲載可否が分かる場合もあります。
一般公開した作品はポートフォリオに出典元の表記が必要
一般公開した作品を掲載する場合、ポートフォリオには出典元の表記が必要です。
基本的には、これで許可を取ることなしにポートフォリオへの掲載が可能だとされます。著作権法第32条にも、「公表された著作物は、引用して利用することができる」(出典:e-Gov法令検索「著作権法」)とあります。
引用だけでは不安な人は、ポートフォリオに掲載したい作品の著作権を持つ企業に問い合わせるとよいでしょう。特に、Webサイト形式のポートフォリオに掲載したい場合は、許可を必ず取るようにします。
ポートフォリオに掲載しない方がよい作品
ポートフォリオに掲載しない方がよいのは、次のような作品です。
契約上、先方の許可を取るのが難しい作品
契約上ポートフォリオへの掲載が明らかに不可だと分かる場合、あるいは相手に問い合わせて許可が取れなかった作品はNGとなります。
まだ公開されていない作品
プロジェクトの最中でまだ公開されていない作品は、ポートフォリオに載せないのが無難です。事情があって載せたい場合は、そのプロジェクトを実施している企業に許可を取りましょう。
ポートフォリオの掲載作品の著作権について注意すべき点
続いて、ポートフォリオに掲載する作品の著作権について、注意すべき点を2つ挙げます。
普段からポートフォリオの管理に注力する
企業が著作権を持つ作品をポートフォリオに掲載した場合、日頃から情報管理を徹底してください。作品が外部にもれて第三者に勝手に使用されてしまうと、著作権を持つ企業に迷惑がかかる恐れがあるためです。
Webサイト形式のポートフォリオは、紙よりもさらに注意が必要です。世界中の人がアクセスする可能性がある分、無断で使われるリスクが高くなります。
ポートフォリオサイトにはBASIC認証を設定する
Webサイト形式のポートフォリオには、BASIC認証を設定するのが得策です。BASIC認証は閲覧者を制限するために、ユーザー名・パスワードの入力を要求します。Web上の情報を管理する際の、基本的かつ簡易な認証方式だといえるでしょう。
二次創作を掲載する場合も、著作権があることを忘れずに
ポートフォリオには二次創作(既存の創作物をもとにして二次的に制作した作品を指す言葉)を掲載することがあります。
クリエイターとして念頭に置いておきたいのは、二次創作は許可を取っていない場合、基本的には著作権法違反になるということ。二次創作が黙認されているのは、著作権が告訴がなければ起訴に至らない「親告罪」だからです。
正しいやり方で二次創作を行うのなら、作品や作者の公式サイトなどを確認し、それに準ずるようにしましょう。
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ポートフォリオ作成時は著作権に注意しよう
著作権や守秘義務を重視する姿勢があるクリエイターは、選考担当者やクライアントからの信頼度が増すと考えられます。「この人と一緒に働くことになったら、世の中の制度や会社のルールをしっかりと守ってくれそうだ」という印象を相手に与えるからです。
ポートフォリオを単に「作品とスキルを紹介するもの」だと捉えず、誠実な人柄をアピールできるツールとしても有効活用しましょう。その手段の一つが、著作権に配慮する姿勢を示すことです。
まとめ
ポートフォリオに作品を掲載する際は、一つひとつの著作権が誰にあるのかをしっかりと確認してください。著作権が他者にある場合は、出典元の記載ルールに則るのはもちろん、「その作品を制作した経緯」「自分が担当した箇所」なども併せて記載しましょう。
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