ポートフォリオの作り方をわかりやすく解説【おすすめツールの紹介も】

ポートフォリオの作り方をわかりやすく解説【おすすめツールの紹介も】
就職・転職活動をしているクリエイターのなかには、「ポートフォリオの作り方がわからない」「とりあえず作ったものの、これでいいのか不安」という方もいるのではないでしょうか。特に学生や未経験の方など、初めてポートフォリオを作る場合は不安なことも多いはず。

本記事では、ポートフォリオの作り方から便利なツールまで、知っておきたいポイントについてわかりやすく解説します。

目次

ポートフォリオとは?

「ポートフォリオ」とは、これまでの制作物をまとめた作品集のこと。エンジニアやクリエイター職の場合、自身のスキルや実績を伝えるため、企業や商談相手に見せることがあります。

金融・投資の場面や教育業界では異なる意味で使われますが、本記事では作品集としてのポートフォリオについて解説します。ポートフォリオの意味については以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:ポートフォリオとは?意味や作り方のコツを解説!

ポートフォリオは何で作る?2つの方法をご紹介

就職・転職活動に使うポートフォリオは、大きく分けて「紙で作る方法」「Webで作る方法」の2パターンがあります。

紙でポートフォリオを作る

紙でポートフォリオを作る場合は、自身の作品のテイストに合わせて、紙のサイズや質感など、ベースとなる紙からこだわって決める必要があります。1枚ずつバラバラな状態で完成ではなく、クリアファイルを使用したり、冊子にしたりすることで、見やすくまとめるのが一般的です。

また、ポートフォリオのやりとりをメールで行うケースも多いため、紙のポートフォリオをそのままスキャンし、PDF化しておくのもおすすめ。ただ、データが重すぎると、閲覧する相手に負担をかけてしまうので、データの圧縮を忘れないようにしましょう。

Webでポートフォリオサイトを作る

Webでポートフォリオを作る方法は、大きく分けて「ゼロベースでサイトを構築する方法」「ポートフォリオ作成ツールを使う方法」の2つがあります。

HTMLやCSSの知識があり、オリジナリティーにこだわる方はサイトの構築からゼロベースで行うのが向いているでしょう。反対に、「コーディングをしたことがない」「サイト作りや更新のハードルが高い」という方には、ポートフォリオ作成ツールの使用を推奨します。

おすすめのポートフォリオ作成ツールは本記事の後半で紹介しているため、ぜひ最後までチェックしてみてください。

紙とWeb、両方用意しておくと安心

ポートフォリオサイトを作成した場合、採用面接時においては、紙のポートフォリオも用意しておくのがベスト。その理由は以下の通りです。

・面接会場のネット環境が安定しているとは限らない
・機材トラブルがあっても見せられる
・採用担当者が同時に複数の作品をチェックできる

予期せぬ状況が発生しても、紙のポートフォリオがあれば柔軟に対処することが可能です。また、採用担当者にとっての見やすさも変わってきます。ポートフォリオは紙・Webの両方で用意しておきましょう。

ポートフォリオを作る際に入れたい項目

ポートフォリオに決まった形式はありませんが、要点を抑えていないと「結局何が伝えたいの?」と思われてしまう可能性があります。どの職種でも最低限抑えておきたい項目については、以下を参考にしてください。

目次を作って見やすくする

どのような作品があって、何を伝えたいのか、という点を一目でチェックできるようにするのがポートフォリオにおける目次の役割です。紙のポートフォリオに目次を設けると、丁寧な印象になります。

しかし、ただ作品名を並べるだけでは、見やすい目次にするためのポイントを抑えているとはいえません。画像やアイコンを付けるなど、視覚的にわかりやすくする工夫をしてみましょう。

自己紹介には自分の強みや実績を記載

ポートフォリオの最初には、自己紹介を記載するのが一般的です。内容については、以下を参考にしてください。

・プロフィール:名前や連絡先、顔写真などの基本情報
・過去経歴:これまでの経験や携わった業務、受賞歴などをアピール
・使用技術やツール、保有資格:経験年数や熟練度なども記載
・特技や趣味:「あなたらしさ」やバックグラウンドを伝える
・自己PR:自分の強みとそれにまつわるエピソードで印象付ける

自己紹介は冒頭に記載するため、情報量が少なかったり、見栄えが悪かったりすると、相手の「この後ももっと見たい」と思ってもらえなくなる可能性があります。「自己紹介は自分の顔」と捉え、丁寧に作り込みましょう。

作品紹介はポートフォリオのメイン

ポートフォリオの要となるのが作品紹介。作品のビジュアルだけでなく、以下のような内容も記載し、作品の魅力を伝えます。

・作品のタイトル(Webサイトの場合、URLを記載)
・制作期間、制作時期
・クライアント名、プロダクト名
・作品の意図、コンセプト
・使用ツール、技術
・制作時の担当領域
・作品の説明文
・作品によって得られた成果(可能であれば定量的な成果)

※前職での制作物や情報をポートフォリオに載せる場合は、守秘義務や著作権に注意してください。

紙のポートフォリオの場合、作品紹介で取り上げる作品数は10~20程度が妥当です。作風の幅広さを伝えるためには、できるだけバラエティに富んだ作品を集めましょう。

得意分野や作業スタイルを明確に伝える

ポートフォリオには、得意とする制作スタイルや、仕事の進め方なども記載し、自身の担当できる領域を明確に示します。ポートフォリオを見る相手が必ずしも専門性の高い人だと決めつけず、わかりやすく説明することを心がけましょう。

文章のみで記載しても問題ありませんが、図を用いると見やすさがアップします。伝えたい情報がきちんと相手の目に留まるよう、工夫して設計しましょう。

将来の方向性を示し、企業に積極性をアピール

就職活動や転職活動の際は、採用担当者に入社後の姿をイメージしてもらえるよう、クリエイターとして目指す方向性を記載します。企業が求める人物像にマッチしていると、好印象を獲得できるでしょう。

反対に、企業の方向性と大きなズレがある将来像を記載してしまうと、転職成功が遠ざかってしまう可能性があるので注意してください。そもそも応募したい企業と自分の目指す方向性は同じか、ビジョンや理念に共感できるか、必ずチェックしておきましょう。

ポートフォリオを作る際に気をつけること

とりあえず必須項目を入れて作っただけのポートフォリオでは、十分な評価を得られない可能性があります。これから紹介する作り方のポイントも必ず抑えるようにしましょう。

「見やすさ」を重視する

ポートフォリオ全体が見やすくなければ、作品の魅力と自分の強みを十分に伝えられなくなってしまいます。前提として見せる相手がいることを強く意識し、視覚的にわかりやすく設計することを心がけましょう。

「見やすさ」が損なわれてしまうのであれば、デザインは凝ったものでなくても問題ありません。文字の色や大きさ、行間や作品のレイアウトなど、細かい箇所の調整にこだわってみましょう。同じ内容でも印象は大きく変わるはずです。

ポートフォリオのコンセプトを決める

コンセプトを固めていないままポートフォリオを作成してしまうと、相手に伝えるべき内容が、伝わりにくくなってしまいます。コンセプトを決めるためには、ポートフォリオを作る目的を改めて見直すことが大切です。

ポートフォリオの見やすさにも通ずるポイントですが、全体のデザインは統一感を出せるとよいでしょう。デザインがバラバラだと方向性がわかりにくくなってしまうので注意です。

ポートフォリオを見る相手のことを考える

ポートフォリオを作る際は、「誰が見るか」を意識することを忘れてはなりません。自分のこだわりを詰め込みすぎてしまったが故に、自己満足で終わってしまうのは本末転倒です。

とはいえ、「相手目線」を意識していても、それが結果として本当にポートフォリオに反映されているかは、自分だけではわかりにくいもの。何人かに見てもらい、客観的な意見を取り入れながら作るのが理想です。

強調したい作品は前半に持ってくる

ポートフォリオの作品紹介の前半には、自信のある作品を載せるのがベターです。特に時間が限られている採用面接時においては、最後まで作品を見てもらえない可能性があります。

だからこそ、相手に興味を持ってもらえるような構成を考え、最初に載せる作品選びは慎重に行うことを大切にしましょう。

説明文はコンパクトにわかりやすく

ポートフォリオの作品紹介の説明文は、200~400文字程度を目安とし、長くなりすぎないように注意してください。「一番伝えたい情報はなにか」を考え、ポイントを抑えて簡潔にまとめるのがベストです。

また、文字の大きさや行間などによっても印象が変わります。説明文もデザインの一部と考えて設計するとよいでしょう。

【職種別】ポートフォリオの作り方のポイントとは?

続いて、職種別のポートフォリオの作り方のポイントについて紹介します。

Webデザイナーのポートフォリオ

Webデザイナーの場合、制作したWebサイトのコンセプトやターゲット、制作した意図などが重視されます。Webサイトそのものが見やすいことは前提になるので、主に制作の背景について、しっかりと伝えられるようにしましょう。

より詳しい作り方を知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

関連記事:【プロが解説】Webデザイナー必見!評価されるポートフォリオの作り方

CGデザイナーのポートフォリオ

CGデザイナーの作品は、2次元・3次元の静止画と動画に分けられます。動画の場合は、動きがわかるものを選び、3次元の作品は、立体的なイメージを伝えられるようにしましょう。オリジナル作品がある場合は、載せることでスキルの幅広さをアピールできます。

関連記事:3DCGデザイナー向けポートフォリオの作り方を徹底解説!

グラッフィックデザイナーのポートフォリオ

グラフィックデザイナーの場合、作品のビジュアルが重視されます。そのため、ポートフォリオ上での見やすさを追求できると良いでしょう。また、作業工程が細かく分かれているケースが多いため、自分の担当領域は明確に示せるようにしておくのがベストです。

関連記事:グラフィックデザイナー向けポートフォリオの作り方!未経験でも簡単に作れる

イラストレーターのポートフォリオ

イラストレーターの場合、作品のクオリティが重視されます。制作手順や細部のこだわりをきちんと伝えられるようにしましょう。作風の幅広さを伝えるために、できるだけ様々な作品を集められるのが理想です。

ゲーム会社へ参画したいイラストレーターは、以下の記事もチェックしてみてください。

関連記事:【イラストレーター向け】ゲーム会社に参画するためのポートフォリオの作り方

おすすめのポートフォリオ作成ツール

ポートフォリオの作成が初めての方やコーディングをしない方におすすめのツールを紹介します。

カスタマイズしやすい「Portfoliobox」


Portfolioboxは、世界150ヶ国で利用されているポートフォリオ作成ツール。有料プランのみですが、サイトテンプレートの種類が豊富に揃っており、カスタマイズ性が高いのが特徴です。

テンプレートは無限に組み合わせられるため、オリジナリティの高いポートフォリオサイトを作成したい方に向いています。

https://www.portfoliobox.net/jp/

シンプル操作の「Tumblr」


Tumblrは、無料で利用できるミニブログサービスです。ポートフォリオ作成ツールではありませんが、多くの世界中のクリエイターに支持されています。フォントや画像の種類が豊富にあり、気軽に扱える点が魅力的です。

https://www.tumblr.com/explore/trending?source=homepage_explore

SNSのように使える「note」


noteは、SNSのようにフォロー機能のあるメディアプラットフォームで、テキスト系のコンテンツが多く占めています。他サービスと比較し、カスタマイズ性は高くありませんが、ドメインパワーが強く、SEO効果が期待しやすいのがポイントです。

プラットフォーム上でファンを増やしたい方、ブログのように活用したいと考えている方は使いやすさを感じるでしょう。

https://note.com/

とにかく簡単「foriio」


foriioは、「30秒で作れるポートフォリオ」がテーマのポートフォリオ作成ツールです。PSD・PDF・AI・TIFFに対応しており、データをアップロードするだけで、そのまま実績を反映できます。

簡単に使えるサービスなので、初めてポートフォリオを作成する方におすすめです。

https://www.foriio.com/

以下の記事でも、ポートフォリオ作成ツールについて紹介しています。他のツールも気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

関連記事:ポートフォリオ作成ツールのおすすめ5選!作り方のコツも紹介!

まとめ

本記事では、ポートフォリオの作り方についてご紹介しました。見る相手のことを忘れず、自分がポートフォリオを作る目的を明確にしておくと、見やすいポートフォリオができるはずです。

とはいえ、ポートフォリオの作成には多くの時間を要します。1回で完璧に作ることは難しいため、とりあえず一度作ってみて、ブラッシュアップを重ねていけるとよいでしょう。

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