ゲームUIデザイナー向けポートフォリオの作り方を徹底解説

ゲームUIデザイナー向けポートフォリオの作り方を徹底解説

コンシューマーゲームだけでなく、インターネットゲームの大きな発展によりますます注目を浴びているゲーム業界。ゲームのUIを作るデザイナーは、いかにユーザーをわくわくさせられるかが重要な仕事です。

ゲームUIデザイナーの就職活動や転職活動でポートフォリオを要求されたものの、作り方がわからないと困っている人も多いはず。本記事では、ゲームUIデザイナー向けに、ポートフォリオの作り方を解説します。

目次

採用担当者がポートフォリオを通して見ていること

採用担当者は、ポートフォリオを通してあなたがどんなUIデザインを得意としているか、どんな情報からどんなものを作り上げる人なのかなどを見ています。ただ単に作った作品を見たいわけではないということを認識しておきましょう。

また、その作品を作るに至るまでの経緯やどんな工夫をこらしたのかも、ポートフォリオを通して見たい情報のひとつ。クライアントからどんな要望があり、どんな提案やすり合わせをし、どんなツールを使ったのかをしっかりと説明しなければいけません。

これらの説明を通して、入社した後にどんな活躍をしてくれるか想像できるようなポートフォリオにする必要があると言えます。

ゲームUIデザイナーのポートフォリオで意識したいポイント

まずは、ゲームUIデザイナーがポートフォリオを作る上で意識したいポイントについて解説します。

ゲームの世界観が伝わるデザインにする

作品を紹介するページでは、ページ全体のデザインからもゲームの世界観が伝わるようにしましょう。

ただ単にページにUIデザインだけを載せるのではなく、背景デザインにもゲームで使用したビジュアルを配置するなどの工夫をこらし、ページ全体からゲームの世界観が伝わってくるようなものが理想です。

説明を書く文字も、ゲームの世界観を壊さない色やフォントを使用するといいでしょう。

ゲーム内のフォントやアイコンなどの細部も紹介する

UIに使用したフォントやアイコン、枠など、細部のデザインパーツも紹介しましょう。どんな世界観を意識し、なぜこのフォントにしたのか、そこから何を表現したかったのかなど、細かいデザインにもこだわっていることを伝えてください。

それらのパーツが実際にゲーム上でどのように表示されるのかも、モックアップとして載せておきましょう。

ゲームUIデザイナー向けポートフォリオの作り方

ここからは、ゲームUIデザイナー向けのポートフォリオ作成方法について解説します。前項で説明した内容を意識して、以下の構成で作成しましょう。

①自己紹介ページを作る

まずは顔写真とともに、名前や生年月日などの基本的な情報、自己紹介文やこれまでの経歴を書いてください。ここはあまり長々と書かなくて大丈夫です。

その下に、自分の保有しているスキルについても書いておきましょう。IllustratorやPhotoshop、UnityやAfter Effectsなど、ゲームのUIデザインに使うツールをそれぞれどのくらい使えるのか羅列してください。マネジメントやディレクションなど、ツール以外のスキルもあれば書いておくとアピールになります。

スキルレベルは、ひとめでわかるように可視化するのがおすすめです。星5つで示したり、棒グラフにして示したりと、ひとめでわかるようなビジュアルで記載しておきましょう。詳細の説明が必要な場合は、それらの下に簡単に解説を添えてください。

②実績を掲載する作品ページを作る

最も重要なのが、実績を掲載する作品ページです。できれば5〜10作品程度は載せてください。もしそれよりも少ない作品しかない場合は、載せられるだけ載せれば問題ありません。無理にクオリティの低いものを用意するのはNGです。

前項で説明したように、作品ごとにゲームの世界観が伝わるページデザインを意識して作りましょう。ゲームのストーリーや流れにそって、それぞれUIをモックアップで載せていくと伝わりやすいです。必ず作品ごとに文字で以下の説明も記載してください。

・作品やプロジェクトの概要
・作品のターゲット
・制作期間
・制作に使ったソフト
・工夫したポイント
・作成プロセス(どう考えてどう作ったのか)


作品の概要やターゲット、制作期間など、作品全体に関する説明ははじめにまとめて記載しておきましょう。

工夫したポイントやプロセス、使用したソフトは、各シーンごとに記載するのがベター。例えば、タイトル部分のUIでこだわったことと、ゲームを進めていく過程でのUIでこだわったことはそれぞれ異なるはずです。

また、各シーンごとに制作したアイコンやフォントなども異なるはずなので、それぞれに解説をつけるといいでしょう。

自分の考え方や、仕事にどうやって向き合う人なのか、どんな問題解決能力を持った人なのかが伝わるよう、プロセスを重視してしっかりと書くことが重要です。

③自己PRページを作る

実績に関することだけでなく、自分自身のPRをするページも作成してください。自分の強みや仕事へのこだわり、特化領域やノウハウ、得意ジャンル、意識している仕事の進め方などを自己PRとしてまとめましょう

また、ここで志望動機に触れてもOKです。企業から求められている場合は必ず書いてください。どんなことがやりたいのか、どんなゲームが作りたいのかが説明できるといいですね。

仕事に直接関係のない趣味や特技についても軽く触れると、より人柄が伝わって魅力的です。

どうしても実績だけでは刺さりづらかったり、いまいちその企業にあっているのかが採用担当者に判断できないことも。ここでしっかりと仕事における自分を伝えることができれば、採用担当者にあなたがどんな人なのかが伝わりやすくなります

情報や文字の詰め込みすぎはNG。要点を整理して

自分の考え方や仕事の進め方、実績を詳しく説明するのがポートフォリオの目的ですが、なんでもかんでも情報を詰め込めばいいわけではありません。

採用担当者は日々大量のポートフォリオを見ているので、要点がまとまっていない場合は見る前から足切りしてしまうことも。表現力のない人は必要ないと判断されてしまうからです。

はじめはたくさん情報を盛り込んでもいいので、全部書き終えたら必ず見返して、どんどん不要な箇所を削ってブラッシュアップしましょう。「この説明はなくても画像を見れば伝わるな」「これはあえて言わなくてもいい関係のない情報だな」というものを取捨選択し、コンパクトなポートフォリオに仕上げてください。

まとめ

どんな職種においても、情報をコンパクトにまとめつつ内容の濃いポートフォリオを作るのは難しいことです。はじめは特になかなかうまくまとめられないことが多いので、一度深く考えすぎずに作ってみて、あとから見返したり、誰かにアドバイスをもらったりしながらブラッシュアップしていくといいでしょう。

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