ゲームクリエイターの中でも注目度が高いと言われているエフェクトデザイナー。ゲームの中に出てくる自然現象の動きやイメージ演出をCGで制作する役割を担っています。エフェクトデザイナーとして仕事を始めるには、ポートフォリオの提出が必須であることが多いものの、どうやって作ればいいかが分からないという人も多いはず。
本記事では、エフェクトデザイナー向けに、ポートフォリオの作り方や重要なポイントについて徹底解説します。
目次
採用担当者がポートフォリオを通して見ていること
採用担当者は、ポートフォリオを通してあなたがどんなスキルを持っているか、どんなエフェクトを得意としているかなどを見ています。アウトプットの背景なども含めて確認をするため、ただ単に作った作品を見るだけではありません。
また、その作品を作るに至るまでの経緯やどんな工夫をこらしたのかも、ポートフォリオを通して見たい情報のひとつです。クライアントからどんな要望があり、どんな提案やすり合わせをし、どんなツールを使ったのかをしっかりと説明しなければいけません。
これらの説明を通して、入社した後にどんな活躍をしてくれるか想像できるようなポートフォリオにする必要があると言えます。
エフェクトデザイナー向けポートフォリオの作り方
それでは早速、エフェクトデザイナー向けのポートフォリオ作成方法について解説します。
①自己紹介ページを作る
まずは顔写真とともに、名前や生年月日などの基本的な情報、自己紹介文やこれまでの経歴を書いてください。
その下に、自分の保有しているスキルについても書いておくことをおすすめします。MayaやAdobe After Effects、Illustrator、Photoshop、Unreal Engineなど、エフェクトデザインに使うさまざまなツールをそれぞれどのくらい使えるのか羅列してください。マネジメントやディレクションなど、ツール以外のスキルもあれば書いておくとアピールになります。
スキルレベルは、ひとめでわかるように可視化するのがおすすめです。星5つで示したり、棒グラフにして示したりと、ひとめでわかるようなビジュアルで記載しておきましょう。詳細の説明が必要な場合は、それらの下に簡単に解説を添えてください。
②実績を掲載する作品ページを作る
最も重要なのが、実績を掲載する作品ページです。できれば5〜10作品程度は載せてください。もしそれよりも少ない作品しかない場合は、載せられるだけ載せれば問題ありません。わざわざポートフォリオのためにクオリティの低いものを作って載せるのは逆効果なので、控えましょう。
エフェクトデザイナーの場合は、作品を動画URLとテキストデータで掲載するか、デモリールとテキストデータで掲載するかのどちらか。デモリールを載せる場合、動画は長くても5分以内におさめることをおすすめします。URLで載せる場合は、YouTubeなどにアップロードしたものを記載しておいてください。
作品の順番は、最も自信があり、企業に見て欲しい作品を1番前に配置するのがベスト。見せる相手が求めるテイストが分かっている場合は、順番を工夫するのもおすすめです。
それぞれの作品の概要やサムネイル画像を載せつつ、制作に要した時間や使った技術、プロジェクトの経緯などの詳細をテキストデータとしてしっかり解説します。載せる内容は以下を参考にしてください。
・作品やプロジェクトの概要
・作品の目的やターゲット
・制作に使ったソフト
・制作期間
・作品のテーマや込めた思い、工夫したポイント
・最作プロセス(どう考えてどう作ったのか)
上記のような内容がなければ、自分の考え方や、仕事にどうやって向き合う人なのかが伝わりません。何よりもプロセスが非常に重要なので、しっかりと書くようにしましょう。
③自己PRページを作る
実績に関することだけでなく、自分自身のPRをするページも作成してください。自分の強みや仕事へのこだわり、特化領域やノウハウ、得意ジャンル、意識している仕事の進め方などを自己PRとしてまとめましょう。
また、ここで志望動機に触れてもOK。どんなことがやりたいのか、どんなものが作りたいのかを書いてみてください。仕事に直接関係のない趣味や特技についても軽く触れると、より人柄が伝わって魅力的です。
どうしても実績だけでは刺さりづらかったり、いまいちその企業にあっているのかが採用担当者に判断できないことも。ここでしっかりと仕事における自分を伝えることができれば、採用担当者にあなたがどんな人なのかが伝わりやすくなります。
情報の詰め込みすぎ、文字の書きすぎはNG!
しっかりと自分のPRや実績、仕事の仕方が伝わるポートフォリオにすることはもちろん重要ですが、だからといって情報を詰め込みすぎたり、文字をぎっしり書きすぎたりするのはNGです。
大量のポートフォリオを毎日確認する採用担当者からすると、要点がまとまっていない書類を見るのは気が引ける上、表現力や要約力がない人だと判断せざるをえません。読む側がどうすれば読みやすいか、どんなことが知りたいのかを考えながら、読み手ファーストなポートフォリオにするよう工夫しましょう。
特に実績紹介ページでは情報を詰め込みすぎてしまう傾向にあるので、必要なことだけを整理して伝えることが重要。視覚的に分かりやすい文字の配列や大きさ、フォントの種類にこだわることも有効です。
自己PRも同様に、長々と自分語りをした内容になっていないか要注意。内容は濃くともボリュームは多すぎず、すっきりと要点がまとまっているかが重要です。ポートフォリオを作ったあとには、誰かに見てもらい、読みやすいか、見やすいかどうか意見をもらうのも有効。人材エージェントなどで添削してくれるケースもあるので、確認してみてください。
まとめ
作り始めるまでは難しく考えて進まないことも多いポートフォリオですが、一度作り始めてみると意外に筆が進むものです。あれこれ考えすぎて書き始められないとなるよりは、まず何かしら書いてみて、少しずつブラッシュアップしていけばOK。本記事を参考に、まずは構成を作るところからはじめてみてくださいね。
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