フリーランスデザイナーの時給相場はどのくらい?時間あたりの報酬を上げるには?

フリーランスデザイナーの時給相場はどのくらい?時間あたりの報酬を上げるには?

フリーランスデザイナーのなかには、単価でもらっている仕事そのものの報酬だけを見ていて、時給換算はしていないという人もいるはず。しかし、請け負った仕事が時給で考えるとどのくらいだったのかを毎回振り返ることは非常に重要です。本記事では、フリーランスデザイナーの時給に関することについて解説します。

目次

フリーランスデザイナーの時給相場はどのくらい?

フリーランスデザイナーの時給相場は1500円~5000円程度とまちまち。スキルや関わる案件によっても大きく異なります。Indeedなどの求人サイトを見ると、フリーランスデザイナーの時給相場は2000円前後。駆け出しのデザイナーであれば、1500円程度が目安になりますが、一通り自分の力でできるのであれば、2000円を目安にしてよいでしょう。

2000円はあくまで目安ですので、自分のスキルや相手から求められる水準に応じて金額は変えてOK。あまりにも相場からかけ離れた金額設定にならないよう、市場に出ている求人・案件はよく確認しておくとよいでしょう。

ちなみに、3Dグラフィックの技術を持っていたり、ゼロイチでのサービス立ち上げに伴うディレクションもできたりすると、時給は4000円〜5000円程度になることもあります。

フリーランスデザイナーが時給を意識すべき理由は?

仮に単価で見たときの報酬が高くても、ものすごく時間がかかってしまっては意味がないため、常に仕事にどれくらい時間がかかって、報酬は時給に換算するとどのくらいなのかを意識しておくことが重要です。

例えば、10万円で依頼された案件があったとして、これを1日5時間かけて行い、5日間でできたとしたら1時間あたり4000円になります。しかし、この仕事を1日5時間かけて行い、20日間もかかったとしたら1時間あたりたったの1000円です。

後者だとデザイナーとしての相場を下回ってしまうため、何が原因でここまで時間がかかってしまったのかを振り返って改善していく必要があります。報酬を時間に換算して考えるという習慣を持っておかないと、いつまでも非効率な仕事をし続けることに。

また、自分に原因がなくても、明らかに割りに合っていない仕事だった場合に気づくこともできます。そういった仕事はどんどん断っていくことも必要です。

このように、時給に換算したらいくらになるかを意識して仕事をすることで、効率化や収入アップにつなげることができます

自分から見積もるときも時給を基準にして考える

仕事を効率化させることはもちろん、自分からクライアントに見積もりを提示するときも、基準になるのは時給です。ここでは、見積もり時の考え方について解説します。

毎月いくら収入が必要かで逆算しよう

自分で見積もりを出すときには、まず自分に必要な月の費用を考えましょう。例えば毎月50万円必要だとしたら、1日あたり何時間働いて、月に何日働くのかを考えて額を出してください。

ただし、案件が複数ある場合には、それぞれ割合を決めて計算してくださいね。A社の案件では毎月20万円、B社の案件では毎月10万円、のように割り振って考えてみましょう。

はじめは少し高めに見積もっておくといい

基本的に見積もりは希望通りに通らないことが多いので、下げられる前提で少しだけ上乗せした金額で出してみるのがコツ。

先に高い金額を提示することによって、その譲歩した金額を受け入れてもらいやすくすることができます。「15万円は厳しいけど、12万円なら…」と納得してもらえる可能性が高まるので、はじめは少しだけ希望に上乗せした価格で交渉してみるといいでしょう。

上記は交渉テクニックの一つではありますが、あまりあからさまにやると心証が悪くなってしまいます。信頼関係あってのビジネスですので、相手と自分の関係性を見ながら交渉するようにしましょう。

自分のスキルと相場に見合った価格で設定すること

単価の見積もりは上述したような考え方で行えばよいのですが、自分のスキルに見合った価格設定であるかに注意しましょう。自分のスキルと相場に見合った価格を提示しなければ、門前払いされて終わり。仮に受注できたとしても、思うようなアウトプットが出せず、悪い評判がついてしまう可能性もあります。

自分のスキルだと相場的にどの程度なのかあらかじめ知っておき、それも考慮して考えることが重要です。月にいくら必要かから時給を算出し、その時給に見合ったスキルがない場合は自己研鑽に励みましょう。

デザイナーが時給換算した報酬を上げるにはどうすればいい?

受け取る報酬を上げるためには、時給を上げるか、効率的にタスクをこなすかの2種類の方法があります。さまざまな工夫や努力で報酬を上げていくことが可能ですので、以下の例を参考にしてみてください。

自分自身の仕事を効率化する

まずは自分自身の仕事を効率化することで、時間あたりの報酬は増やすことが可能です。極端な例ですが、1万円の仕事を5時間かけてやっていたのを、効率化して2時間でできれば時給は5000円です。あいた時間でほかの仕事を受けることで収入を上げていくことができます。

・使っているPCのスペックや周辺機器は快適に使用できるか?
・仕事の進め方に無駄なところはないか?
・集中力をしっかり保ってサクサクと仕事が進められているか?
・クライアントに提案して効率化できるところはないか?
・タスク管理の仕方はわかりやすく効果的か?


上記のように、まずは自分自身の仕事のやり方を振り返ってみましょう。集中できる環境を作ったり、効率化をはかったりすることで驚くほど時間を短縮できることもありますよ。

クライアントと信頼関係を築く

この人にならもっと仕事を任せたい、報酬を上げる価値がある、と思ってもらえるくらい、クライアントと信頼関係を築きましょう。

信頼関係とは、アウトプットそのもののクオリティはもちろんですが、日頃の対応やコミュニケーションが丁寧で真摯でないと成り立たないものです。また、時間や納期がきっちりと守れるかどうかなど、人として当たり前のことをきちんとやることが重要。

これら全てがそろってはじめてクライアントとの信頼関係が築けていきます。クライアントから頼られ、仕事を高く評価してもらえれば、報酬を上げてもらえることもあるでしょう。

信頼していない相手に高い報酬が払えないのは、人と人である以上当然のこと。まずは信頼関係を築けるように、日頃の対応やコミュニケーションを徹底しましょう。

クライアントに交渉する

ある程度信頼関係が築けていて、自分の仕事を認めてもらえている場合は、クライアントに時給UPを交渉してみるといいでしょう。

時給UPの交渉をするときには、必ず納得感のある理由や背景を準備しておいてください。ただ単に「時給をこの額に上げてほしい」だけだと、なかなか納得してもらえません。例えば、以下のような理由があるといいでしょう。

・相場が◯円であり、自分が対応している仕事は〇割安い
・稼働時間を◯時間ほど増やすかわりに、その分時給を◯円に上げてほしい
・この仕事量だと毎日◯時間はかかるため、この単価だと時給換算したときに◯円を割ってしまう


上記のように具体的な数値を用いて、納得感のある理由や背景を準備しておくと効果的です。相場を出したいときには、必ずエビデンスも一緒に出せるようにしておいてください。

新たなスキルを身につける

いま請け負っている仕事でさらに必要になるスキルや、あるとよりいっそうクオリティが上がるようなスキルがあれば、積極的に身につけるようにしましょう。

クライアントにとって利益となるような新たスキルを身につければ、時給UPの交渉材料としても使えます。場合によってはクライアント側から「そのスキルでここまで依頼したいので、時給はこれくらいに上げたい」と提案がくることもあるでしょう。

長い目で見て報酬を上げていくためにも、必ず日常的なスキルアップに励む努力を忘れないようにしましょう。

まとめ

単価で仕事を受けていると、つい時間あたりどのくらいの報酬が発生したのかというのは見落としがち。時間あたりの報酬を上げることができれば、大幅に毎月の収入を上げていくことが可能です。これまであまり意識していなかったという人は、本記事を参考に見直してみてくださいね。

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