クリエイター職種図鑑 レタッチャー


レタッチャーの仕事の流れ・スキル・必要な資格・将来性など、レタッチャーに関するさまざまな情報を紹介します。具体的にどのような求人・案件があるかも紹介しているので、レタッチャーになりたい、詳しく知りたいという方はぜひ参考にしてください。

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目次

レタッチャーとは?

レタッチャーとは、画像のレタッチ(補正・修正・加工)を行う職種です。デジタルソフトを用いて画質をシャープにしたり色調を整えたりして、画像のビジュアルを仕上げていきます。レタッチした画像を使用するコンテンツは、雑誌や広告、カタログ、CD、フォトアルバムなど様々です。

レタッチでは、料理の画像は温かみのある色調に、人物であれば肌質をきめ細やかに整えるなど、被写体の種類やコンテンツの雰囲気に合わせて加工を行うことが大切です。広告や写真集に用いる画像はエフェクトをかけて華やかに、カタログの商品画像はシンプルに見やすく仕上げるなど、画像の用途によっても対応を変える必要があります

写真や画像の出来栄えはコンテンツに対するユーザーの関心度を大きく左右するものであり、レタッチャーはとても重要な仕事です。

カメラマン・デザイナーとの違い

同じく写真に関わる仕事として、カメラマンがあります。カメラマンは主に被写体の撮影を行う仕事で、レタッチャーは撮った写真の補正や加工を行う仕事です。またデザイナーは、レタッチャーが仕上げた写真を用いてコンテンツのレイアウト・デザインを行います。カメラマン・レタッチャー・デザイナーの仕事は一方向に繋がっており、カメラマンやデザイナーがレタッチを兼任することも多いです。

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レタッチャーの仕事内容

ここでは、レタッチャーの具体的な仕事内容を紹介します。

クライアントへのヒアリング

まずクライアントから、画像を使用するコンテンツや企画の特徴、雰囲気、方向性などをヒアリングします。また、ピントの位置や色調(トーン)についてなど、レタッチに関する要望も聞き取り、仕上がりのイメージをすり合わせていきます。写真集などのアーティスティックな画像を扱う場合は、レタッチャー自ら提案を行うことも多いです。撮影データが手に入ったら加工ソフトに取り込み、レタッチを開始します。

補正

全体的な明るさ・コントラストを変更したり、RGBのカラーバランスを変更して色調を整えたりなど、様々な調整を行います。背景と被写体でピントの具合を変えるなど、部分的な補正も重要です。一つひとつの作業による変化はごくわずかなものですが、レタッチ前とレタッチ後を比べてみると明らかな違いを感じられます。

修正

画像に写り込んでいる余分なオブジェクトを削除したり、画像を指定サイズにトリミングしたりといった修正作業を行います

加工

レタッチでは画像の粗を補正・修正するだけではなく、より高いクオリティーを目指して加工を施していきます。エフェクトをかけたり別々の素材を合成したりして、元の画像にはないクリエイティブな魅力を生み出すことが大切です。

納品

ひと通りレタッチが完了したら、納品前にクライアントの最終チェックを受けます。要望に応じて、追加でレタッチを行うこともあります。クライアントの許可が出たらデータを納品し、業務終了です。

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レタッチャーに必要なスキル

レタッチャーになるには、何を学び、どのようなスキルを身につければよいのでしょうか。

コミュニケーション能力

クライアントが求める仕上がりに近づけるためには、意図や要望を正確に汲み取るコミュニケーション能力が必要です。レタッチャーは自分の好きなように画像を加工する仕事ではなく、あくまで掲載媒体の雰囲気や画像のコンセプトを意識しなければなりません。参考画像を提示するなどして、打ち合わせの段階でイメージをすり合わせることが重要です。

画像編集ソフトの操作スキル

レタッチャーには、画像編集ソフトの操作スキルが欠かせません。実際の業務では、Adobe社の「Photoshop」がよく使用されています。各種機能の使い方や基本操作に加え、ソフトを用いた具体的なレタッチの流れを習得しておくことが必要です。

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レタッチャーの求人・案件例

ここからはレタッチャーの求人・案件の特徴を紹介します。

レタッチャーの求人例

求人サイトを確認で検索する際は「レタッチャー」では見つかりにくいことがあるため、「画像処理」や「フォトレタッチ」など、関連するキーワードで求人を探してみてください。レタッチャーはレタッチの専門会社以外に、広告・Web・ゲーム・出版・印刷・デザインなどさまざまな業界の会社で募集されています。主な仕事内容は、広告やECサイトの画像編集、色調補正、合成、バナー画像の制作などです。フォトグラファーやアートディレクター、クライアントと打ち合わせをするほか、撮影業務に携わることもあります。

主な応募条件は、「Photoshop」「Illustrator」の使用経験やレタッチ経験があることです。実務経験を求める会社もありますが、スキルや制作経験があれば応募できるところもあります。また、周りの人と円滑なコミュニケーションが取れることも条件の一つです。

求人ボックスやindeedを確認したところ、レタッチャーの想定年収は360万円~600万円前後でした。有名レタッチャーとして独立すれば、単価が上がることもあるでしょう。

レタッチャーのフリーランス案件例

レバテックフリーランスのレタッチに関する案件を確認したところ、人物写真のフォトレタッチやゲームの画像補正、Webサイトのデザインに伴う画像編集などの仕事が見つかりました。レタッチを専門に行う案件は少なく、デザインやその他業務に付随して画像制作を行うものが多いです。

応募条件としては、Photoshop・Illustratorを使用した実務経験やレタッチの実務経験が求められています。デザイン業務にも携わることが多いため、ゲーム業界やWeb業界でのデザイナー経験があるとなおよいでしょう。

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レタッチャーになるには

レタッチャーになるには、どのように勉強すればよいのでしょうか。

未経験でもレタッチャーになれる?

レタッチャーになるには、レタッチのセンスや画像編集ソフト(主にPhotoshop)の操作スキルを身につける必要があります。色調やデザイン、印刷工程に関する専門知識も入れておくとよいでしょう。

勉強の際は、参考書などを使って独学するのもよいですが、デザインや芸術系の専門学校・大学に通って学ぶと効率的です。また、自分で撮影した画像を利用してレタッチの練習を積み重ねることで、技術の習熟度が上がるでしょう。

レタッチのコツを学ぶ際は、雑誌や広告に掲載されているプロがレタッチを行った画像と、自分が撮影した未加工の画像を比較してみるのがおすすめです。二つの画像は、被写体やテイストが似通ったものを用意してください。それらをじっくりと見比べ、より良い画像に仕上げるためにはどこをどのように調整すればよいのか、研究してみましょう。色々なテイストの画像を試すことで、スキルの幅も拡がっていきます。

レタッチャーになるには資格が必要?

レタッチャーになるために必須の資格はありませんが、就活の際のアピールや、自身の知識を付けるためにとっておいた方がよいものはあります。

サーティファイ主催の「Photoshopクリエイター能力認定試験」は、画像編集ソフト「Photoshop」の活用能力を問う試験です。スタンダードとエキスパートの二つのレベルがあり、画像処理に関する知識や、指示に従って画像を編集するスキルなどが試されます。Photoshopの活用スキルはレタッチャーになる上で必須といえるため、ぜひ取得しておきましょう。

「色彩検定」は文部科学省後援の公的資格で、色・配色に関する知識が問われます。レタッチでは色調などに関する知識が必要となりますので、余裕があれば受験しておくとよいでしょう。

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レタッチャーの需要・将来性

現在、本や雑誌、ポスターなどのアナログ媒体から、Webサイトやデジタルサイネージ広告などのデジタル媒体まで、身の回りのあらゆるものに画像が使用されています。ビジュアルは内容に先立って人々の関心を惹きつける要素であり、各コンテンツにおいて画像が果たす役割はとても大きなものです。これらのことから、画像のクオリティーを高めるレタッチャーは需要があるといえます。

近年ではスマホやタブレットの普及により、Webコンテンツに用いるデジタル画像のレタッチ需要が高まっています。印刷物とデジタル画像では色調や見え方が異なるため、両方に対応できる知識やスキルを身につけておくとよいでしょう。

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レタッチャーのキャリアパス

レタッチャーの実務を経験した後は、様々なキャリアパスを描くことが可能です。

DTPデザイナー

印刷物の知識をもつレタッチャーであれば、DTPデザイナーに転職するという道もあります。DTPデザイナーとは、PC上で印刷物の企画・レイアウト・デザインを行う仕事です。レタッチで培ったPhotoshopの操作スキルも活かすことができます。

グラフィックデザイナー

印刷物にこだわらないという方は、デジタル媒体も担うグラフィックデザイナーに転職するとよいでしょう。グラフィックデザイナーとは、印刷・Web問わず幅広い媒体のグラフィックスをデザインする仕事です。広告のほか、ロゴやアイコン、バナーデザインなども手掛けます。

DTPオペレーター・グラフィックデザイナーの仕事について詳しく知りたいという方は、以下の記事をチェックしてみてください。

関連記事:DTPオペレーターの仕事内容から案件提案まで
関連記事:グラフィックデザイナーの仕事内容から案件提案まで

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レタッチャーがフリーランスになるには?

レタッチャーがフリーランスになるには、Photoshopを用いたレタッチのスキルを磨き、アルバイトや正社員として実務経験を積んだ後に独立するというのが一般的です。フリーランスは実務経験を求められることが多いため、フォトスタジオや出版社など少しでもレタッチに関われる職場を探して、経験を積んでおきましょう。

案件を取得する際は、フリーランス専門のエージェントサービスがおすすめです。条件に合った高単価な案件を継続的に紹介してくれるため、案件探しのストレスが軽減されます。また、クライアントとフリーランスの仲介をしてくれるため、トラブルのリスクがなく安心です。あらかじめ登録しておきましょう。また、カメラマンやアートディレクター、編集者などの人脈があれば、個別にオファーを貰えることもあります。

フリーランスはさまざまな会社で業務を行うため、各社のノウハウやテクニックを効率よく得ることが可能です。また、多くの現場に関わることで横のつながりが増えるため、仕事の依頼を受けやすくなります。レタッチャーとして一人前になるため、独立を視野に入れてみるのもよいでしょう。

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