
「ミキサー」「音響・録音エンジニア」とも呼ばれるレコーディングエンジニア。本記事では、仕事内容・平均年収・必要な資格やスキルなどについて解説します。また、向いている人の特徴やキャリアパス、将来性についても詳しく書いているので、これからレコーディングエンジニアを目指す人はぜひ参考にしてください。
目次
- 1.レコーディングエンジニアの主な仕事内容
- 2. レコーディングエンジニアの求人・案件について
- 3. レコーディングエンジニアの年収
- 4. レコーディングエンジニアに必要な知識・スキル
- 5. レコーディングエンジニアに必要な資格・ツール
- 6. レコーディングエンジニアになるには
- 7. レコーディングエンジニアに向いている人
- 8. レコーディングエンジニアの需要・将来性
- 9.レコーディングエンジニアのキャリアパス
- 10.フリーランスのレコーディングエンジニアとして働くには
1.レコーディングエンジニアの主な仕事内容
レコーディングエンジニアは、電子音楽機器を用いて音を録音し、バランスを調整しながら制作者や監督の意図に沿った音楽作品を作り上げる仕事です。仕事の流れは大きく3つの段階に分けられます。それぞれの仕事の詳細を見ていきましょう。
機材のセッティング
アーティストがスタジオなどで録音を行う際は、音響機器を選び、調整し、マイクセッティングを行います。コンサートホールの場合は、そのホールの音の響きやバランスを考慮して録音するため、セッティングはとても重要な作業です。
マイクセッティングはボーカルの音をひろうマイクだけでなく、さまざまな楽器に対しても行われます。より良い原音を録音するためには機材セッティングも大切です。
レコーディング
レコーディング作業は、その名の通りスタジオなどで各楽器の演奏やボーカルの声を録音する作業のこと。楽器やボーカルの音はそれぞれ別に録音し、音量や音響のバランスを調整していきます。
まずはドラムやベースなどリズム隊の録音、次に管楽器やギター類を録音し、カラオケ状態の音を作った後、ボーカルの録音をするのが一般的です。
通常はそれぞれ1回で完了することはなく、伴奏部分やリード部分などバラバラに録音することも多くあります。楽器ごとに録音した音をバランスよくつなげることも大切ですが、内容に納得がいかない場合は録音し直すこともある、集中力と根気のいる作業です。
マスターテープの作成
編集のための素材を集めた後は、調整卓(ミキシングコンソール)で音量や音色、楽器のバランスの調整を行います。「ミキサー」とも呼ばれるこの作業は、コンピューターを駆使してできるだけ短時間で、制作者や監督の描くイメージを作り上げていく作業です。
原音のままでは不十分だったり音色がクリアでなかったりするものに調整をかけ、適切なバランスにしていきます。調整を繰り返して、最終的にマスターテープを完成させるまでがレコーディングエンジニアの仕事です。
音楽的な知識と、録音機器の技術ももちろんですが、音のバランス感覚や経験も必要であり、高いクオリティが求められる作業でしょう。
2. レコーディングエンジニアの求人・案件について
レコーディングエンジニアの求人・案件は、音楽制作を行っている録音スタジオやレコード会社に所属するレコーディングエンジニアの募集が多いでしょう。近年はゲーム企業での求人・案件も見かけるようになりました。音楽制作会社やゲーム企業が首都圏や主要都市にある関係上、募集も東京や大阪、神奈川などに集中しています。
専門性も高く、技術力も問われるため求人の多くは実績が2年以上の経験者を募集しているか、未経験であればアシスタントからの募集になります。また、契約社員や業務委託の募集も多い傾向にあります。
華やかな職業であるレコーディングエンジニアですが、実は求人数が決して多いとはいえません。首都圏に集中しているため、そもそも募集が少ない傾向があり、求人ボックスなどの求人サイトを参考にしても100〜200件前後です。
レコーディングエンジニアの求人・案件については以下の記事も参考にしてください。就職先を考えるときの手助けになるでしょう。
関連記事:レコーディングエンジニアの就職先を紹介!未経験で就職するには?
3. レコーディングエンジニアの年収
レコーディングエンジニアの年収については、アシスタントか経験者かによって大きく違います。また、所属しているのがレコード会社かスタジオかによっても差がつくでしょう。
厚生労働省による職業情報提供サイトの「録音エンジニア」では、年収が約496万円とされています。これを見るとそれほど少なくないように感じます。しかし、例えば新卒や未経験であれば、アシスタントからの採用になり、契約社員やアルバイトとして就業するため、月給はおよそ15〜18万円前後といわれています。
求人サイトに掲載されている情報を参考にすると、レコーディングエンジニアの平均月収は30万円前後。年収に直すとおよそ360〜400万円です。大手レコード会社であれば500〜700万円ほどともいわれていますが、全国的に見てもそれほど高いとはいえない傾向があり、およそ350〜500万円がボリュームゾーンと考えられます。
関連記事:レコーディングエンジニアの年収は?フリーランスのほうが稼げる?
4. レコーディングエンジニアに必要な知識・スキル
音楽センスや機材に対する知識が求められるレコーディングエンジニア。ここでは、具体的にどのような知識やスキルがあれば活躍できるのかを解説します。
音楽知識とセンス
レコーディングエンジニアにとって重要なのは、制作者の理想とする音のイメージを適切につかむこと。そのためには、幅広い音楽知識とセンスが必要になります。
センスを磨くためには、一流アーティストや演奏家の音を聞くなど、たくさんの音に触れることが大切です。また音楽ジャンルのルーツや特徴、スタジオやコンサートホールの違いなど、知識を入れることも必要でしょう。。
ProToolsなどの機材を扱うスキル
レコーディング作業のほとんどは、DAWと呼ばれるパソコン上で音楽制作ができるソフトウェアを使用します。CubaseやStudioOneなどさまざまなソフトがありますが、プロはProToolsを使うことが多いようです。
実際にこれらのツールを使って作業を行うのはアシスタントエンジニアであることが多いですが、レコーディングエンジニアになる過程には必須のスキル。さまざまなオーダーに応えられるよう、ツールは使いこなせるようになっておく必要があります。
5. レコーディングエンジニアに必要な資格・ツール
レコーディングエンジニアになるために必須の資格はありません。実力や経験が物を言う職業であるため、音響機材やデジタル処理の技術が身についていることが大切です。
しかし、以下のような資格を持ってれば、知識があることをアピールできます。資格をとることで必要なツールの勉強にもつながるので、機会があれば取得しておくとよいでしょう。
・ProTools技術認定試験
・サウンドレコーディング技術認定試験
・MIDI検定試験
「ProTools技術認定試験」は一般社団法人日本音楽スタジオ協会(JAPRS)による認定試験です。録音再生がデジタル音源化された近年、DAWの標準機となっているPro Toolsの技術力が必要となってきたために生まれたのが、ProTools技術認定試験です。
サウンドレコーディング技術認定試験も一般社団法人日本音楽スタジオ協会(JAPRS)による認定試験。音響の理論やレコーディング技術、歴史などレコーディングに関する幅広い知識や技術が試されます。
「MIDI検定試験」は、一般社団法人音楽電子事業協会(AMEI)による認定試験で、電子音楽の国際規格であるMIDIの知識や技術を図る資格です。初心者向けを4級としており、2級と1級では自分で作曲したものを提出して技術力を評価する試験が出題されます。
6. レコーディングエンジニアになるには
レコーディングエンジニアを目指すには、いくつかの方法があります。一般的には、専門学校で音響や録音技術を学び、卒業した後に音楽制作スタジオにアシスタントとして就職。経験を積んでからレコーディングエンジニアになります。
また、大学で電子音楽や電子工学、音楽学などを学び、レコード会社などに就職するという方法もあるでしょう。ただし、レコード会社は人気のため、就職するのは狭き門といわれています。
音楽系の学校を出ていなくても、独学でレコーディングエンジニアを目指すことは可能です。独学で知識を身につけても、いきなり正社員になるのは難しいでしょう。アルバイトや派遣社員、契約社員としてスタジオや制作会社に勤めつつ、働きながら経験を積むことになることが多いと考えられます。
7. レコーディングエンジニアに向いている人
レコーディングエンジニアに向いている人は、「忍耐強い」ことが挙げられます。実際のレコーディングでは、事前のセッティングから録音、編集、ミックスダウンまで長時間かかることが多いもの。またアシスタントから一人前と認められるまで数年かかることが多いため、物事に対する忍耐強さが必要といえます。
音楽のセンスが求められるため、音楽好きであることだけでなく「耳の良さ」も必要です。音質へのこだわりは、どれだけ良い音を聴けるか、音への理解が必要となりますので、基本的に耳がよくないと成り立ちません。
また理想の音を作るためには、さまざまな立場の人と意見をし合い、イメージを共有する必要があります。必要な録音音源を撮るためには、アドバイスをする場面も発生するでしょう。相手の考えを引き出したり、自分の考えを上手く伝えるためには「コミュニケーション能力」が高いことも必要です。
8. レコーディングエンジニアの需要・将来性
レコーディングエンジニアの将来性は決して明るくありません。音楽業界の市場規模は年々縮小しているため、レコーディングエンジニアの需要も減少傾向にあります。YouTubeなどで気軽に音楽配信ができるようになったため、自主制作アーティストも増えているようです。
業界で知名度のあるレコーディングエンジニアでもない限り、大きく稼いでいくことは難しいでしょう。最悪の場合、音楽業界では仕事がなくなるリスクもあることは念頭に置いておかなければなりません。
近年はゲーム業界が盛り上がりを見せており、ゲームサウンドを作るためのクリエイターが求められています。音楽業界だけでは苦しくなる可能性が高いため、ゲームサウンドも視野にいれておくと将来は少し明るくなるかもしれません。
9.レコーディングエンジニアのキャリアパス
レコーディングエンジニアに明確なキャリアパスありません。アシスタントからレコーディングエンジニアになることが一定のキャリアであることが大きな要因でしょう。
レコーディングエンジニアからのキャリアアップを考えるならば、「音楽プロデューサー」を目指すという道があります。音楽プロデューサーの役割は、楽曲作りの方向性を決めたり、進行管理をすること。より上流の工程に携わることができます。
プロデューサーになるには、ある程度の知名度が必要に。有名歌手や作詞作曲家からプロデューサーになった人も多く、その仕事において大きな実績を残した結果、音楽プロデューサーとして活躍することが多いのです。
音楽プロデューサーにキャリアチェンジする場合は、レコーディングエンジニアとしてキャリアを積み、有名アーティストの楽曲を任されるなどの実績が必要になるでしょう。
10.フリーランスのレコーディングエンジニアとして働くには
レコーディングエンジニアとしての実績がないうちはフリーランスとして活動するのは難しいでしょう。一般的には、録音スタジオやレコード会社で実績を作り、そこで得られた人脈を使って、フリーランスになることが多いようです。
人脈がある程度できていれば、企業からデモテープ作成を請け負ったり、特定のアーティストと楽曲単位で契約したりすることで収入を得られます。うまくいけば特定のアーティストと専属契約を結べる可能性も。
レコーディング業務以外にも、音楽業界での経験を生かしてライターとして雑誌やWebメディアに寄稿したり、個人スタジオを運営したり、知識や経験を活かした仕事も考えられます。
音楽業界での経験を活かし、さまざまな案件を請けられるレコーディングエンジニアですが、継続的な案件を受け続けることは簡単ではありません。もう少し安定した案件が欲しいという場合は、フリーランスエージェントを検討するのがおすすめです。
フリーランスエージェントとは、自信のスキルや希望条件を伝えるだけで、エージェントが営業代行や単価交渉などを行ってくれるサービス。サービスの利用は無料で、求職者側の費用は一切発生しないため、まずは相談してみるとよいでしょう。
レコーディングエンジニアの求人・案件に興味がある方へ
Web・ゲーム業界のクリエイター専門
レバテックに相談する3つのメリット
- 01
業界最大級の
案件保有数
- 02
業界内最高レベルの
高単価
- 03
参画後まで丁寧な
サポート
あなたにぴったりの案件をご提案いたします