ロールモデルのいない道を手探りで進む、20代の女性フリーエンジニア

28歳・フロントエンドエンジニア。雇用形態にとらわれない選択の先に、フリーランスがあった

28歳・フロントエンドエンジニア。雇用形態にとらわれない選択の先に、フリーランスがあった

【PROFILE】名前:戸澤 沙良 (トザワ サラ) さん

  • 職業:フロントエンドエンジニア
  • フリーランス歴:フリーランス歴:約2年3ヶ月
  • 年齢:28
  • 性別:女性

大学時代から派遣社員として働いて技術を磨き、約1年の正社員生活を経てフリーランスに転向した戸澤沙良さん。もともと自由な働き方をしたいと考えていた戸澤さんに、フリーランスという働き方を選んだ経緯や現在課題に感じていること、フリーランスとして活動する上で必要になる心構えなどについて、お話を伺った。

※この記事は2017年2月時点の内容です。

フリーランス フロントエンドエンジニア 戸澤 沙良さんの経歴

大学時代に専攻していた応用物理学でC言語を学んだのをきっかけに、プログラミングに興味を持つ。プログラミングの勉強のためアメリカに留学し、さらに独学でWebデザインスキルを身に付けた後、在学中から派遣でWebデザイナーとして働き始める。大学卒業後、派遣や正社員での勤務を経て、2014年11月からはフリーランスのフロントエンドエンジニアに。現在はライブ配信サービス事業を展開する企業にて、動画視聴サイトの制作を担当している。

留学で学んだプログラミングと独学のWebデザインを武器に、派遣社員として働いた学生時代

-フリーランスになる以前の仕事について教えてください。

フリーランスになる直前の1年間は正社員のフロントエンドエンジニアとして働いていましたが、学生時代から派遣の仕事をしていました。派遣先は求人メディアを展開する企業と動画コンテンツの配信システムを開発する企業の2社で、そこではコーディングも含めたWebデザインを担当しました。

正社員として勤務したのはそのうちの1社、求人メディアを運営する企業です。正社員時代にはスマートフォンサイトのリニューアルや海外での新規事業の立ち上げなど、さまざまな経験を積ませてもらいましたね。

-大学ではプログラミングやデザインの勉強をしていたのですか?

いえ、大学では応用物理学を専攻していました。物理を学ぶ中でC言語に触れる機会があり、そこでプログラミングに興味を持ったんです。だから、本当はコンピューター系の学科に転科しようと思ったのですが、転科ができる学年を過ぎていたのでアメリカに留学して1年間プログラミングを勉強しました。

Webデザインに関してはほぼ独学ですね。学生時代に民泊や宅配クリーニングのWebサービスを展開するスタートアップの立ち上げを経験していたこともあり、そこで一緒に仕事をしていたチームメンバーから学んだことも多いです。また、留学から戻ってきた後にインターンに参加したのですが、そのときにPhotoshopやCSS、HTMLなどをインターン先の社員の方に教えてもらいました。

周囲の自由な働き方に触発されてフリーランスに。契約形態にこだわりはなかった

-フリーランスになったきっかけを教えてください。

フリーランスになったのは、派遣時代に働いていた会社が業務委託で人材を募集していたことがきっかけです。ちょうど、案件に求められるスキルと自分のスキルが合っていた上に、業務委託だと正社員のような採用プロセスを踏まずにすぐ参画できると聞いて、挑戦してみることにしました。


私の場合、フリーランスになることを決意したというより、もともと終身雇用で働くイメージを持っていなかったんです。インターン時代を含め周囲の社会人を見ると、フリーランスだったり、たくさん転職を経験していたりと多様な働き方をしていたので、そういった枠にとらわれない働き方を選ぶ方が自分にとっては自然でした。だから、大学生の時から個人事業主の登録は済ませておいて、いつオファーが来ても良いように準備だけはしていたんです。

-実際にフリーランスとして働いてみて、独立前にやっておけばよかったと感じることはありましたか。


派遣やフリーランスの場合、企業はスキルがあることを前提に契約を結んでいるので、わからないことがあっても教えてくださいとは言いづらい部分があります。だから、自分のスキルで不安があった部分は、独立までに弱点を克服しておけばよかったと思います。

また、これはやっておいてよかったことなのですが、独立前に多くのフリーランスエンジニアの知り合いを作っておくことは、大きなアドバンテージになると感じました。フリーランスとして実際に働いてきた方の体験談やアドバイスは、とても参考になります。何か悩みや問題が生まれた際にも、同じ立場で働いている人に相談にのってもらえるのは心強いですね。

レバテックを通じて出会った現在の常駐先。企業側の熱意と人柄に惹かれて参画を決めた

-フリーランスとして参画するようになってからは、どのような業務を担当されたのでしょうか。

動画配信サイトの制作をはじめ、360度動画の制作など、これまで経験したことのない業務も多く担当させてもらいました。360度動画制作は社内に前例もなかったので、手探りの状態から始めて市場調査やカメラ選び、英語ドキュメントの日本語訳なども行いました。今までやったことがない分、苦労することも多かったですが、新しいことを学びながら作業できたのは良い経験になりました。

-その後レバテックに登録してくださったとのことですが、その経緯を教えてください。

知り合いのフリーランスエンジニアの方に、レバテックが開催しているフリーランス向けのイベントを紹介していただいたんです。今の案件が終わったら次の参画先を探さなければならないと考えていたときだったので、タイミングが良かったですね。そこでカウンセリングを受けてみたら、すぐにコーディネーターの方に複数の案件をご提案いただきました。

カウンセリングを受ける前はコーディネーターの方に専門用語などが伝わるか心配でしたが、レバテックではエンジニアと会話をするように自分のスキルや業務についての話ができたので驚きましたね。

提案してくださる案件も、ちゃんと私の希望や条件に合ったものを選んでもらえたので、安心してサービスを利用することができました。

-どのような条件で案件を探したのでしょうか?

JavaScriptを使って作業を進められることをひとつの条件にしていました。今まではコーポレートサイトの制作が多く、JavaScript を書かなくてもjQueryなどのライブラリを使えば業務で困ることはなかったのですが、フロントエンドエンジニアとしてJavaScriptがしっかり書けないのは致命傷になるので。そのほかには、これまでより単価が下がらないこと、新しい技術を積極的に取り入れていることなどを希望しました。

-参画先の決め手は何だったのでしょうか。

商談で提案先の社長とエンジニアの方にお会いしたときに、おふたりの人柄や仕事への姿勢がすごく素敵だなと思ったのが決め手になりました。お話ししたエンジニアの方は新しい技術に敏感で、コードの書き方に対する意識の高い方だと感じました。きっと質の高いコードを書かれるんだろうな、ということが会話を通して伝わってきて、この方と仕事がしたいと思ったのを覚えています。

また、商談は私のスキルをプレゼンする場、というイメージを持っていたのですが、社長が企業のプレゼン資料を用意してくださり、事業内容について丁寧に説明してくださったんです。その上で「是非参画してください」とストレートにオファーをいただいたのも嬉しかったですね。
 

-現在の仕事内容について教えてください。

芸能人のライブ配信サービスを展開していて、そこで配信サイトの視聴画面を作っています。設計からコーディングまで、現場の社員の方と2人で協力しながら進めています。

また、業務以外では社員の方からJavaScriptに関する課題を出してもらい、それをこなしながら技術を磨いています。フリーランスでありながら周りの方から技術的なことを学べる環境に身を置けるのは、とてもありがたいですね。

フリーランスは「自分がやりたいことは何か」を明確にしておくことが大切

-フリーランスとして活動する上で、戸澤さんが心がけていることはありますか?

フリーランスは自分でスキルアップを図り続けることが大事だと思うので、オンラインのチュートリアルやインターネット講座の受講を通して、日々勉強を続けています。

また、日頃から業界関連のニュースをチェックしたり、日経新聞を読んだりしてトレンドに乗り遅れないように気をつけていますね。参画先の社内チャットで情報が流れてくることも多いので、それも貴重な情報源です。

そのほかにも、フリーランスは確定申告をはじめとした事務手続きも自分で行わければならないので、税金や社会保険関連の知識も深めるようにしています。税金関係の手続きは税理士に任せる方法もありますが、私は自分でお金の動きを把握しておきたかったので、書籍で勉強しながら青色申告をしました。身に付けた知識は、将来法人化をしたときにも役立つと思っています。

-現在、法人化を検討されているのでしょうか?

そうですね。以前、レバテック主催の節税対策イベントに参加したとき、実際に法人化している方の話を聞いてから興味を持っています。個人事業よりも法人の方が社会的信用を得やすいことや、税金面でも優遇される点があることなど、法人化するメリットがいろいろとあることを知りました。

また、将来的には常駐案件に参画するだけでなく、自分で新しいサービスを作ってみたいという気持ちもあるので、早い段階で法人化しておこうと思っています。

-フリーランス、あるいは法人として今後仕事を続けていく上で、戸澤さんが課題に感じていることはありますか?

課題は、今後のキャリアの目標を定めることですね。正社員で働いていると先輩社員がいるので、何年後に自分がどうなっているかは比較的イメージしやすいと思います。でも、フリーランスである現状の自分のロールモデルとなるような人はなかなかいないので、この先どう生きていくかの目標を見つけたいと思っています。

フロントエンドエンジニアとしての需要がいつまであるかわかりませんし、年齢を重ねると専門職から管理職に移行するエンジニアも多いですが、フリーランスの管理職はあまり需要がないかもしれません。だから、今後このままフリーランスとして働いていくかどうかも含めて、キャリアの方向性を定めたいですね。

-ありがとうございました。それでは最後に、今フリーランスになろうか迷っている方に向けてアドバイスがあればお願いします。

基本的なところだと、スキルの整理とポートフォリオの制作は必須ですね。フリーランスは自分が商品なので、自分にどんなスキルがあって、どんな業務でどう役に立つかを説明できるようにしておく必要があります。

また、「自分は何がやりたいのか」をしっかり持っておいた方がいいと思います。会社員の場合、自分が何をすべきか会社がある程度示してくれますが、フリーランスは自分で参画する案件を選んだり、新たに勉強する分野を見つけたりするので、「何がしたいか」がないと何を選択していいかわからなくなってしまいます。

フリーランスは指示されたことだけでなく、プラスアルファの価値を企業に与えられるかどうかがとても重要になってくるので、「自分のやりたいこと」に合った案件に参画できれば、企業が喜ぶことを考えるのにも積極的になれると思います。

そうやってスキルや自分の指向性を整理していけば、フリーランスになるべきかどうか、といった部分も判断がつきやすくなるのではないでしょうか。


 

ご利用者インタビュー 一覧へ

人気のスキルの求人・案件情報

人気の言語の求人・案件情報